子育てが一段落するなど、人生の節目を迎える50代以降。これからの人生を見つめ直し、夫婦関係に区切りをつけようと考える人もいるようです。
今回は、結婚25年目にして夫との離婚を決意したという主婦のKさん(50代)にお話を伺いました。
25年間積み重なった、夫への不満
Kさんが離婚を考えるようになったのは、夫からの度重なるモラハラが原因でした。
「手こそあげられた事はありませんが、嫌知らず、というんでしょうか。度を越した暴言や私を下げる発言の数々。再三『傷ついた』と伝えても、『ほんの冗談』『またヒステリーか』と取り合ってもらえず…」
小さなダメージを蓄積させながら、子どものためにと耐えてきたKさん。気づけばそんな日々が25年間続いたといいます。
「あと数年で夫は退職する。そうしたら、朝から晩まで夫が家に居ると思うと…ゾッとしました」
そしてついにKさんは、夫に離婚の意思を伝えることを決意しました。
夫のまさかの反応
長年抱えてきた不満と、これからの人生を別々に歩みたいという気持ち。Kさんは感情的にならないよう、できるだけ冷静に夫へ離婚を切り出したそうです。
ところが、返ってきたのは予想もしなかった言葉でした。
「更年期のせいで怒りやすくなって、感情が高ぶっているんだな。ホルモン検査を受けろ」
夫はKさんの訴えに耳を傾けるどころか、離婚を望む理由をすべて更年期のせいだと決めつけたのです。
「まさか更年期の一言で片付けられるとは…。夫との絶望的な認識の違いを突きつけられた瞬間でした」
もちろん、更年期には心身にさまざまな変化が現れることがあります。しかし、Kさんが離婚を考えたのは、長年の不信感の積み重ねであり、決して一時的な感情の高ぶりからではありません。ましてや、ホルモン検査を強要するなんて…。
「そういうところが離婚したい理由なんです」
夫の言葉を聞いたKさんは、怒鳴り返すことも、泣いて訴えることもしませんでした。ただ、静かにこう伝えたそうです。
「あなたへの不満は、今に始まったことじゃない。そうやって私の感情を無視して、一方的に決めつけるところも、離婚したい理由の一つなんです」
Kさんは「もうこの人に理解してもらおうとするのはやめようと思いました。離婚したい理由を一生懸命説明しているはずなのに、どうしたって夫の心には一切響かないんです」と話します。
離婚への決意を揺るがすどころか、ますます強固なものとなった一連の出来事。Kさんは現在水面下で、着々と離婚の準備を進めているそうです。Xデーも近そうですね。
熟年離婚という選択
厚生労働省の人口動態統計によると、2025年の離婚件数は17万9073組。前年から6831組減少した一方で、長年連れ添った夫婦が離婚を選ぶ「熟年離婚」の割合は増加しています。
夫婦の間に生じた溝は、必ずしも一度の大きな出来事によって生まれるものではありません。
心ない言葉や相手を尊重しない態度。許されているとあぐらをかき続ければ、ある日、取り返しのつかない決断につながることもあるのでしょう。
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【出典】
▽厚生労働省「離婚に関する統計」