水面を写した写真をみて、水中の様子を知ることは意外と困難なものです。それを示すために、日本赤十字社は「水面の写真のどこに溺れている人がいるのか?」を探すクイズをX(旧Twitter)に投稿しました。
投稿のもとになった広報紙『赤十字NEWS』では、写真を見ながら水の事故を自分ごととして考えてもらうため、クイズを掲載しています。SNSユーザーからは「これは確かに気づけないし、怖いと思った」「元監視員ですが写真ではどこに人がいるか分かるけど現場で分かるか自信ないです」など、水の恐怖を訴える声が多くあがっています。
では、実際に川やプールなどで溺れている人がいる場合、何を見て異変に気づき、発見したらどう動くべきなのでしょうか。日本赤十字社に聞きました。
水音や助けを呼ぶ声がなくても 顔と呼吸の様子に注意
――溺水は、なぜ気づきにくいのでしょうか?
溺水は、水が原因で自分自身で呼吸できなくなる状態です。溺れるときに大声で助けを求めたり、もがいたりするとはかぎりません。「バシャバシャと水音がして、助けを呼ぶはず」という思い込みがあると、見落としやすくなります。特に子どもは、音を立てずに溺れていく事例も少なくありません。
――どのような様子を見たら、溺水を疑うべきでしょうか?
赤十字水上安全法の講師資格を持つ職員によると、呼吸をしようと顔を水面に出そうとする、声を発しても言葉にならない、顔を岸に向けて目を見開いている、といった様子が見られる場合があります。ただし、こうした兆候を示さずに溺れることもあります。特定の姿勢だけで判断しないでください。
――溺れている可能性のある人を見つけたら、どうすればよいかを教えてください。
まず119番に通報し、海の場合は118番に通報します。大声で周囲に知らせて協力を求め、本人にも声をかけてください。足場を確保して重心を低くし、陸からタオルや衣類、傘などを差し出して引き寄せます。難しければペットボトルやボールなど浮くものを投げ、救助隊を待ってください。自分が水に飛び込むと、抱きつかれて二次事故になる危険があります。
――子どもと水辺へ行くとき、何を備えればよいかを教えてください。
出発前に熱や疲れ、食欲などの体調を確認し、海や川では天候、波、風、雨、水位も確かめてください。複数人で出かけ、大人も子どもも一人で水辺に近づかないこと。体に合うライフジャケットを正しく着け、小さい子どもからは目を離さず、大人が付き添って一緒に行動してください。流されたサンダルも追いかけないでください。水の事故は浴槽やバケツなど、家庭内でも起こり得ます。
――写真クイズには、どんな思いを込めたのでしょうか?
広報紙の担当者は、読んで終わりではなく、自分ごととして捉えてもらいたいと考えました。写真で水面と水中の見えづらさを実感してほしかったんです。SNS担当者も、水のレジャーには事故に関する知識が必要だと伝えるため、クイズを前面に出しました。「周囲に人がいる状態での判断は難しい」といった反応があり、考えるきっかけになったと感じています。
<日本赤十字社関連情報>
▽日本赤十字社HP
https://www.jrc.or.jp/
▽日本赤十字社公式Xのクイズ投稿
https://x.com/JRCS_PR/status/2086740172461465641