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ラジコン趣味の最難関・ラジコンヘリコプター ホバリングまで1カ月 難しすぎる操縦性がマニアをとりこにする

小嶋 あきら 小嶋 あきら

 電波を使って模型を遠隔操縦する、なんて書くとなんかものものしいですが、いわゆるラジコンですね。古くから大人の趣味として定着していて、最近また電動ラジコンカーが静かなブームになっています。そんなラジコンの中でも最も操縦が難しく、ハードルが高いと言われているのがヘリコプター。そんなラジコンヘリコプターの体験操縦に行ってきました。

ホバリングまで1ヶ月、ラジコンヘリコプターは修行の世界

 そもそも、なぜヘリコプターは難しいのか。航空機の中でもヘリコプターは、空中での停止、上昇、下降、旋回、前後進、左右への平行移動と、360度の運動ができます。その動きをコントロールするのは、ラジコンの場合2本のスティックです。それぞれ前後左右に動くスティックは左側を前に倒すと前進、後ろに倒すと後退、左右に倒すとその場で機体が回転します。右側のスティックは、前に倒すと上昇、後ろに倒すと下降、左右に倒せばそれぞれ左右に平行移動します。そして、それらのスティックを大きく倒しすぎると、機体の動きが激しくなって、コントロールができなくなります(ベテランは除く)。

 ね、なかなか難しそうでしょ?

 空中で静止することをホバリングと言いますが、この状態を維持できるようになるまで、通常ひと月以上の練習が必要と言われます。地面から離れた瞬間、常に右や左に流される機体を微修正し続けて、冷静にコントロールしなければならないからです。

 実は筆者は、撮影用のドローン(プロペラが4枚ある、マルチコプターと呼ばれるもの)を飛ばすことがあるのですが、あれはGPSなどの電子制御で誰でも飛ばせるようになっています。離陸してスティックから指を離し、中立にすれば、多少風が吹いていても自動的にホバリングしてくれるので、とても簡単です。

 その、普段機械がやってくれてる部分を全て自分でコントロールしないといけないのが、ラジコンヘリコプターなのです。

そんなラジコンヘリコプターの、ほんの入り口を体験

 京都で活動されている京都ラジコンヘリコプタークラブの木田さんに、電動ラジコンヘリコプターの体験操縦をさせていただきました。場所は宇治川の河川敷にある、KMA京都模型飛行場。国土交通省の占有許可を得た、模型専用の飛行場です。

 ご用意いただいたのはコントロールのしやすい入門用の機体ですが、ホバリングができるようになるまで通常ひと月以上掛かるということで、今回は「アメンボ」と呼ばれる補助具を使用して「浮くか浮かないかキワキワの状態」を体験させていただくことになりました。

 およそ25Vのリポバッテリーを機体に積んで接続すると、軽く「ぱちっ」というスパークの音。その瞬間、これはラジコン界の最難関ヘリコプターなのだ、と感じました。飛行場に機体を置いて、プロポと機体の電源を入れます。起動スイッチを倒すと、大きなローターが回り始めます。木田さんのホバリングのチェックのあと、いよいよプロポを渡されました。

 恐る恐る、右スティックを前に倒していきます。ローターの回転が徐々に速くなって、機体が浮こうとし始めます。その浮こうとするのを、赤いアメンボの重さがなんとか地面につなぎ止めます。これが浮いてしまうと、たぶん思いがけない速さで機体が流れてパニックになるだろうな、と感じます。右スティックを少しずつ、左右に倒してみます。機体が左右に動こうとする様子を感じながら。同じように左スティックも前後に操作してみます。こちらを左右に倒すと、機体はアメンボを引きずりながら、その場で向きを変えます。

 ドローンだと、スティックを戻せば勝手にブレーキが掛かるのですが、ヘリコプターは一瞬逆にスティックを倒してやらないと動きが止まりません。そのあたり、咄嗟に適切な量の操作ができるようになって、初めてホバリングができるようになるのだそうです。頭で考えるのではなく、反射的にスティックの操作ができるようになるまで、このアメンボを使った練習をしないといけません。

ハマると危ないディープな世界。でも絶対に楽しそう

 これは本当に難しい、けどとても楽しいです。ハマると危ないです。「どうぞハマってください」と木田さん。ちなみに入門用の機体の場合、20万円くらいで始めることができるのだそうです……。やばいですね。

 感覚的にですが、バッテリーは5分ほど持つようです。短いようにも感じますが、操作中は常に気を張ってるので、実際に飛ばす場合、あまり長いと神経が持たないだろうなぁと感じます。

 バッテリー2パック分ほど練習させていただいて、本日の体験操縦は終了。その後は、木田さんの模範飛行を見せていただきます。ひょいっと離陸して、青空にきれいな円を描く宙返り、振り子のように前後に大きな弧を描くアンブレラ。一体どのようにスティックを操作しているのか、想像もできません。最後は上空でローターの動力を切って、余力と空力を頼りに軟着陸するオートローテーション。地面に描かれた円にぴたりと着陸されました。

 ラジコン趣味の最難関、ヘリコプター。本日その入り口をほんのちょっとのぞかせていただきましたが、とても奥が深く魅力的な世界でした。

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