最近、山陽新幹線、神戸市営地下鉄が乗り入れる新神戸駅周辺がSNSで話題になっています。新幹線が乗り入れる政令指定都市にある駅でありながら、周辺にある商業施設の空きが目立つ、というものです。また、新神戸駅に関しては、神戸市営地下鉄新神戸駅の位置が地下深く、新幹線への乗り換えのしにくさも話題に上がります。この記事では、神戸市民から見た新神戸駅周辺の改善ポイントをお伝えします。
新神戸駅のおさらい
新神戸駅は神戸市中央区にあり、山陽新幹線と神戸市営地下鉄の西神・山手線(西神中央~新神戸)、北神線(新神戸~谷上)が乗り入れます。一方、JRの在来線は乗り入れず、神戸市の中心にあたるJR三ノ宮駅から新神戸駅までの所要時間は2分、運賃は210円です。
新神戸駅の利用者数はJR新神戸駅が約11,000人(2025年度乗車人員)、地下鉄新神戸駅が約49,000人(2022年度乗降人員)です。鉄道路線以外にも、多数の高速バスや路線バスも乗り入れます。
新幹線からの利用は望めないコトノハコ神戸
三宮から新神戸までの移動は地下鉄が一般的ですが、神戸市バスに乗車しました。阪急・JRガードの下にある64系統「地下鉄三宮駅前」停留所から「新神戸駅前」停留所までは約5分、運賃は230円です。新神戸駅前停留所(神戸北町方面)は阪神高速道路の新神戸トンネルの入口付近にあります。なお、神戸市バスのバス停の隣には神姫バスのバス停があり、三田、有馬、西脇方面の乗車専用停留所となっています。
停留所から階段を上がり、ペデストリアンデッキを歩くとJR新神戸駅に着きます。しかし、この階段が意外と段数が多く、スーツケース利用者は悪戦苦闘していました。ここにエスカレーターがあれば、地下鉄駅よりはるかに乗り換えが楽になるのですが。
階段を上がり、新神戸駅と反対側に歩くと、大型複合ビル「新神戸オリエンタルシティ」があり、下層階には総合商業施設「コトノハコ神戸」、上層階には「ANAクラウンプラザホテル神戸」があります。
「コトノハコ神戸」の前身にあたる「新神戸オリエンタルパークアベニュー・OPA」はバブル期の1988年にオープンしました。しかし、現在はSNSでも話題になるほど、空き店舗が目立ちます。主因のひとつに導線の悪さが挙げられます。コトノハコ神戸はJR新神戸駅から地下鉄新神戸駅への乗り換えコースから外れているため、地下鉄への乗り換え客は利用しづらいのが現状です。
新神戸駅に乗り入れる神戸市バスは優良路線
ところで、新神戸付近に乗り入れる神戸市バスは比較的成績のいい路線が多いです。先述した64系統(三宮駅ターミナル前~神戸北町)の2024年度営業係数(100円の収入を得るのに発生するコスト)は104、新神戸駅から約400メートル離れた布引停留所に乗り入れる路線のうち、2系統(JR六甲道・阪急六甲~三宮神社・元町1丁目)は86、92系統(石屋川・石屋川車庫前~三宮神社・元町1丁目)は91です。神戸市バス全体の営業係数は113なので、64系統も赤字ながら、成績は「中の上」といった感じです。
ところがもったいないことに、これらのバスから新神戸駅・布引停留所で買い物客が大量に降りるシーンを私は見たことはありません。一方、新神戸~三宮間を結ぶフラワーロードは終日混雑し、ラッシュ時は市バスが渋滞に巻き込まれることもあります。
もし、市バスがコトノハコ神戸に直接入れる構造になっていれば、状況は変わっていたかもしれません。三宮まで出なくても、新神戸でショッピングが済めば、時間の節約にもなります。
現在、神戸市では新神戸周辺の再開発が計画され、バス停の整備・整理も行われる予定です。新神戸の盛り上げに市バス客の利便性向上は欠かせない要素だと思います。今後の議論、進展に期待します。