ビジネスの現場における「生成AI活用」は、業界によってどの程度差がついているのでしょうか。企業のマーケティング業務をAIで支援するメディア『ドヤマーケ』を運営する株式会社スリスタ(横浜市神奈川区)が実施した「企業の生成AI活用実態調査」からAI利用率や活用頻度、トラブル経験、ガイドライン整備状況などが明らかになりました。
調査は、全国の会社員(正社員・契約・派遣・経営層・公務員)400人を対象として、2026年5月にインターネットで実施されました。
調査によると、最も業務でのAI利用率が高かったのは「教育・人材」(76.9%)でした。
次いで、2位「IT・ソフトウェア・通信」(71.4%)、3位「広告・マーケティング・PR」(62.5%)が続きました。
一方、最も利用率が低かったのは「医療・福祉」(13.8%)で、1位の「教育・人材」とは5.6倍もの格差が生じていることがわかりました。
この背景として、「教育・人材」は、教材作成やカウンセリング、提案書作成など、文章作成・テキスト処理業務との親和性が非常に高いことが挙げられるといいます。
一方、「医療・福祉」が低いことについては、患者情報の機密性保持や診療上の責任、医療規制などの環境からくる「適切な慎重さ」の表れとみられます。ただし、AIを活用していないわけではなく、画像診断支援や問診サポートなど、特定の「医療専用AIシステム」としての導入が進んでいます。
続いて、毎日以上AIを活用する「高頻度利用率」では、「IT・通信業界」(34.3%)が最多となり、利用率1位だった「教育・人材」(23.1%)や「流通・小売」(20.0%)がそれに続いています。
次に、業務内での「AI利用時のトラブル・事故経験率」を調べたところ、「広告・マーケティング・PR」(37.5%)や「IT・通信」(22.9%)が上位にランクインしました。実業務でAIを活用する頻度や範囲が広い業界ほど、事故リスクに直面しやすい傾向がうかがえました。
なお、社内における「AI利用ガイドラインの整備率」では、「IT・通信業界」(42.9%)が圧倒的トップとなったものの、2位の「製造業」で16.1%にとどまるなど、多くの業界で整備が遅れている実態が判明しました。
特に「医療・福祉」「公共・行政」「広告・マーケティング・PR」の各業界では整備率が0%という結果が出ており、利用の拡大に対してルールの策定が追いついていない課題が浮き彫りとなりました。
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【出典】
▽株式会社スリスタ『企業の生成AI活用実態調査2026』(n=400)
https://doyamarke.surisuta.jp/notes/pr03-industry-ranking-report