8月23日、茨城県南部を震源として発生した地震は、関東地方の広い範囲に強い揺れを生じ、最大震度5弱を観測した。
そんな中、SNS上で大きな注目を集めているのは関東地方各地の「揺れやすさ」を可視化したマップだ。
「関東の『揺れやすさ』のマップ。赤が地盤が柔らかく揺れやすいことを表します。砂などの堆積地盤で、これまで触れた古東京湾や縄文海進と関係があります。霞ヶ浦の北の緑は地盤の良い筑波山一帯。リンクから同じ設定(平均S波速度)が見られます。」
と件のマップを紹介したのは公益社団法人 日本地震工学会のXアカウント(@JAEEGAKKAI)。
地盤が安定している場所は青く、揺れやすいほど赤みが強くなるのだが、荒川、江戸川、利根川など大河川の沿岸がおおむね真っ赤。ほかの関東地方の人口密集地帯も地盤が安定しているとは言い難いようで、見ているだけで不安を感じてしまう。
このマップを作成、提供している国立研究開発法人 防災科学技術研究所の上席研究員、森川信之さんにお話を聞いた。
ーーこのマップを作成された経緯をお聞かせください
森川:当研究所は日頃から、地震が起こった時にどういう揺れ方をするのかといったことを研究しております。その一環で地盤の調査をおこなっており、そのデータの集積を国や自治体にご活用いただけるようマップを公開しております。
ーー「揺れやすさ」はどのように算出されたものなのでしょうか?
森川:地盤をくり抜いて地層状況を見るボーリング調査や、地震が起こっていない時にも発生している微動を観測したデータをもとに算出しています。関東地方だけでもボーリング調査を30万件近く、微動観測を約1万4千件おこなっております。
現在は関東地方、東海地方の観測マップが完成しております。それ以外の地域でも、精度が劣るものの微地形区分というものから推定した揺れやすさもJ-SHISで公開しております。
ーー今回話題になった関東地方のマップについて見解を。
森川:研究をしてきた立場からすると妥当な結果だと感じてしまうのですが、一般には驚かれる方も多いだろうと思います。大きな河川の沿岸には上流から運ばれてきた砂な細かな土が堆積しており、どうしても地盤が弱くなってしまいます。
ーーSNSの反響について。
森川:最近は地震も多く発生しておりますので、ぜひ参考にしていただき、地震災害への意識を高めるきっかけにしていただけるとうれしいです。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「こうして見るとチーバくんのカタチに沿って境目が出来ていることがなかなかに興味深いですわ」
「とある建築屋です… 建設計画で履歴調査ボーリング調査を行うと関東の赤いエリアは何十mも下の何千万年前年の固い岩盤に辿り着き、上の地層は海底砂泥、魚介類化石、倒木枯葉、人類祖先誕生前の地層が腐食してる為にゼリー状の為に長周期振動での影響が大で沈下もし易く地盤対策が必要です。」
「赤いところは平坦なので普段の生活は楽なのだが、自然災害には弱いところ 貝塚が有るところは、身を守る術を持たない先人達が経験則から安全だと判断した場所 陸軍が飛行場や基地を作ったところは、周囲と比較して自然災害に強い場所が多い」
「武蔵野台地(本郷台地、湯島台地、豊島台地など)は多くの坂が作られる元になってさすが台地!と思えるんだが、耐震性は残念ながら皆無のようだなあ。」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。
備えあれば憂いなしという。地域の地盤の状況にご興味ある方はぜひ国立研究開発法人 防災科学技術研究所が提供する「J-SHIS 地震ハザードステーション」をご覧いただきたい。
【関連情報】
▽公益社団法人 日本地震工学会 Xアカウント
https://x.com/JAEEGAKKAI
▽J-SHIS 地震ハザードステーション(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)
https://www.j-shis.bosai.go.jp/