昔から語り継がれる童話は、よく考えてみるとおかしい部分もあるのかもしれません。ラブコメ作家として活動中の木村ぴこりーのさんの作品『名作ラブコメパロディ』からの抜粋エピソード『「美女が野獣」だった件』『本当はおかしい『シンデレラ』』では、美女と野獣やシンデレラをモチーフにした恋愛物語が描かれています。同作はX(旧Twitter)に投稿されると、あわせて約1.9万のいいねが寄せられました。
『美女と野獣』のベルは、野獣となった王子に「真実の愛を見つければ、この姿もみんなにかかった呪いも元に戻る」と告げられます。しかし、現在の王子のフサフサ毛並みやワイルドな胸板、そして鋭い口元が好みだったベルは、絶対に口づけしないと拒否しました。
そんなベルの言葉に、この姿のままでもいい気がしてきた王子。とはいえ呪いが解けないと、ほかの人たちはずっとティーカップや置き時計のままとなってしまいます。
自分の言葉に反省したベルは、王子と口づけを交わしました。ベルは人間に戻った王子の姿をみると、雰囲気があまり変わっていないことに気付きます。「むしろアリ!」と喜んだベルは、まるで自身が野獣のように王子を寝室に連れて行くのでした。
物語は、シンデレラの舞台へと移ります。ある街では、召使いが「王子の命によりこのガラスの靴が入る女性を探している」と呼びかけていました。その様子をみたシンデレラは、思わず「同じサイズの人たくさんいるでしょ!」とツッコミを入れます。
似顔絵など、ほかにやりようはあるのではとシンデレラは指摘しますが、王子は彼女の特徴を一切覚えていないようでした。そのうえ、名前も一切聞いていないようです。シンデレラは王子の頭が心配になりますが、恋した気持ちだけは本物だといいました。
そのとき、王子はふとシンデレラの顔をみると「君だ!」といい当てます。王子はまったく覚えていなかったにも関わらず、自身の胸の高鳴りだけで見抜いたようです。また逃げられてしまうと困ると考えた王子は、即刻召使いにシンデレラを捕らえてもらうのでした。
読者からは「肉食と肉食!?」「確かにガラスの靴だけじゃ他にも合う人いそう」などの声が寄せられています。そこで、作者の木村ぴこりーのさんに話を聞きました。
童話は読者が「この話知ってる」と思った瞬間に、予想を裏切れるところが面白い
―童話をモチーフに、ラブコメディを描こうとお考えになったきっかけを教えてください
もともとラブコメを描くのが好きだったんですが、「誰もが知っている物語」と組み合わせたら、最初の1ページから読者に受け入れてもらいやすいんじゃないかと思ったのがきっかけです。また、読者が「この話知ってる」と思った瞬間に、予想を裏切れるところが面白いですね。
―作品を描くうえで、楽しかった部分やお気に入りの場面などはありますか?
1番楽しいのは、原作をラブコメで面白おかしい方向へ再解釈する瞬間です。「美女が野獣だった件」では、ベルが野獣に対し変なこだわりを見せつつも、結局ハッピーエンドになるおバカさが気に入ってます。
「本当はおかしいシンデレラ」では、誰もが一度は思ったことがあるあの疑問について大声で叫び、この王子大丈夫?という読者への疑問提示の方向で突っ切りました。読者に「そう来たか」と笑ってもらえる瞬間を一番大切にしています。
―同作以外には、どのようなラブコメディを描いていらっしゃるのでしょうか?
Xでは、今回のような名作をラブコメ化する漫画をシリーズ化して描いています。また、「ルナの恋愛実験ログ」というラブコメ縦スク作品を現在LINEマンガで公開中です。かわいいけどちょっぴりズレたヒロイン「ルナ」が大暴れします。ぜひのぞいてみてください。3話無料です。
これからも笑えてハッピーな気分になれるラブコメをお届けしていきたいと思っていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
<木村ぴこりーのさん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/kimurapiko701
▽『ルナの恋愛実験ログ』LINEマンガで連載中
https://manga.line.me/product/periodic?id=S160232
▽電子書籍『名作ラブコメパロディ』(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H41FQF2Y