周りの人に対して気を遣っても、感謝されるとは限らないようです。日常の小さなすれ違いをユーモラスに描く漫画家・おたみさんの3作品がX(旧Twitter)に投稿されると、注目を集めています。
1作目『青春を邪魔しないようにしたのに』は、作者が友人と駅へ向かう途中で体験した出来事です。前を歩いていたのは、道いっぱいに広がりながら写真を撮っていた女子中学生のグループでした。追い抜きたい気持ちはありつつも、「青春だね」と微笑ましく見守りながら、邪魔をしないよう後ろを歩きます。
ところが次の瞬間、女子中学生の1人から「なんか後ろにおっさんが写ったからもう一枚!」という辛辣なひと言が飛び出します。せっかく邪魔しないようにしていたのに、その気遣いを無に帰すような一言を受け、作者は神妙な顔つきになるのでした。
読者からは「ほろ苦いですな…」など、作者に同情するコメントが集まっています。
2作目『高校生に負けた話』は、ファミリーレストランでのエピソードです。作者と友人の隣の席には、ドリンクバーだけを注文して勉強している高校生2人組がいました。その姿を見た作者たちは、「うちらも高校生の頃、お金なかったよね」「当時はずっとお腹減ってたよね」と青春時代を懐かしみ、「このパスタ半分あげたくなるね」と話していたそうです。
しかし、そこへ店員が運んできたのは、高校生たちが注文した「ハンバーグセット」でした。自分たちより高価なメニューを頼んでいたという予想外のオチに、読者からは「どっから出てくんの!?そのお金って思ってしまいます」など驚きの声があがっています。
最後の作品『トイレにスマホを持ってくと怪しいらしい』も、ファミリーレストランでの一幕です。隣の席に座っていた若いカップルの男性がトイレへ立とうとすると、女性が「なんでトイレにスマホ持ってくの?!なんかやましい事でもあるの?!」と問い詰めます。男性は「ごめん、置いてくよ」とスマホをテーブルに置いて席を立ちました。
そのやり取りを見ていた作者の友人も、自分がトイレへ向かう際にスマホをテーブルへ置いていったのです。この友人の行動を見て、作者は「おっさん同士なのにスマホを置いていった」と衝撃を受けるのでした。
読者からは「おっさん同士でも信頼は大切ですからね」など、さまざまなコメントがあがっています。そんな3作品について、作者のおたみさんに話を聞きました。
おじさんは背景としても要らないものなんだな、と切なくおもしろい気持ちになりました
―3作品に共通して意識していることや、「こんな瞬間を漫画として残したい」と思う出来事があれば教えてください。
普段から「漫画に描こう!」と思っているわけでは無いのですが、おもしろいな、と思うことが起きたときに友人に話したくなって「あ、これ漫画にもしてみよう」と二段階的に思うことが多いです。
話す、と原稿に描く、は表現方法は違いますが、元の部分では似ているところもあるのかな、と思っています。
―読者からどのような反応があると「描いてよかった」と感じますか。
やはり「おもしろい」とか「笑った」とコメントを頂けるのが嬉しいです。
今まで雑誌等で漫画を描いていたときには味わえなかったダイレクトなレスポンスは、すごく励みになります。SNS時代の醍醐味だな、と思っています。
―3作品の中でご自身で最もお気に入りの作品はどれでしょうか。あわせて理由もお聞かせください。
『青春を邪魔しないようにしたのに』が一番気に入っています。
青春真っ只中の女子中学生達にとっておじさんは背景としても要らないものなんだな、と切なくおもしろい気持ちになりました。
作画的にも声が聞こえてきたときの表情はいい感じで描けたかな、と自分では思っています。
<おたみさん関連情報>
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▽無料公開中『ド真面目な友達がキャバ嬢にハマった話』(Amazon)
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