我が子が入ったケージにぴったりと寄り添う母猫。外で暮らす猫親子の絆がネット上で注目を集めました。
ケージのすき間から何度も前脚を入れて…
投稿したのは、保護猫活動施設MIKIMOKO(@mikimoko_cats)の菊田さん。この日は、生後1カ月ほどの兄弟猫3匹を保護していました。
母猫も一緒に保護しようと思ったものの、そこは不妊手術を終えていない成猫がたくさんいるエリア。どの子が母猫なのかわからないため、子猫たちが入ったケージに捕獲器を隣接させ、母猫が現れるのを待つことにしました。
しかし、母猫はなかなか姿を見せてくれません。その間に菊田さんは、未手術の成猫たちの保護に奔走。そうして日も暮れたころに3匹の子猫のもとへ戻ると、1匹の大人の猫がケージに寄り添うように座っていました。
「その猫がケージのすき間から何度も前脚を入れて、子猫たちにトントンと触れているんです。そして子猫たちも、その猫を呼ぶようにずっと鳴いていて…。その様子を見て親子だと確信しました」
「ここにいるよ」と言うように、前脚で子猫たちに触れる母猫。母猫のそばに行こうとケージの端で折り重なる子猫たち。
菊田さんはケージに隣接してあった捕獲器の扉をそっと開け、「みんなで一緒に帰ろう」と母猫に声をかけました。
すると母猫は迷うことなく捕獲器の中へ。親子4匹は無事施設に帰宅しました。
こんな母猫は初めて
「親子の愛情が深いので、すぐに一緒にさせなければと思いました」と当時を振り返る菊田さん。ひとまず子猫たちの体重を測り、母猫がいる捕獲器の中に子猫たちを入れました。
3匹の子猫はまっすぐにお母さんのお腹に向かい、母猫も安心した顔で授乳を始めます。
「これまでも母猫をTNRし、子猫だけを保護したときなどに、鳴きながら我が子を探す母猫の姿を何度も見てきました。家猫訓練がストレスになるなど様々な事情があってTNRしているものの、すごく切なくなる光景です。でも今回のように、人間の目の前で子猫のそばに居続け、交渉に応じるような姿勢を見せた母猫には初めて出合いました」
母猫と3匹の子猫は、その後猫風邪などの治療を済ませ、譲渡会に参加。子猫たちはすぐにご縁がつながり、新しい家族のもとへ引っ越しました。
一方、「せとちゃん」と名付けられた母猫は、その後も施設のフリー空間でのびのびと過ごしながら、ずっとのご縁を探して譲渡会に参加。そしてこのほど、ついにトライアルが決定しました。
我が子への深い愛情を見せてくれたせとちゃんは、実はまだ2歳にも満たない若い猫ちゃん。子育てを終えたいま、幸せな猫生に向けて第一歩を踏み出します。
菊田さんのInstagram では、せとちゃんをはじめとした、ずっとのおうちを探している保護猫たちが紹介されています。ふっくらして甘えん坊になったせとちゃんの姿も見られますよ。