地域の食文化を観光資源として活用する「ガストロノミーツーリズム」をテーマにしたセミナーが6月22日、尼崎商工会議所(尼崎市昭和通)で開かれた。飲食店や生産者、観光関係者ら91人が参加し、地域の魅力を「食」の視点から見直す取り組みについて学んだ。
「Rethink ガストロノミーツーリズム ~兵庫の可能性~」と題したワークショップ形式の催しで、兵庫県飲食業経営審議会が主催。JTの地域貢献活動「Rethink PROJECT」が協賛した。昨年10月の千葉を皮切りに全国展開している。
ガストロノミーツーリズムは、その土地ならではの食文化や食材、生産背景も含めて楽しむ新しい観光スタイル。国内外で関心が高まっており、地域の食を切り口に誘客を図る取り組みとして注目されている。
当日は、基調講演とワークショップの二部構成で実施。講師を務めたのは、ガストロノミーツーリズムの第一人者で、前職・ぐるなびで培ったキャリアを活かした食と観光の分野でコンサルティングを行う家中みほ子さん。
家中さんは「地域の食には、その土地の歴史や文化が詰まっている。飲食店や生産者が主体となり、その価値を伝えることで、地域全体の魅力向上につながる。“食の当事者”である自覚をもってほしい」と話した。
ワークショップ参加者は「あなたのレストランが旅の目的地」をテーマに、地域資源を活かした観光プランのアイデアをグループに分かれて出し合った。
会場では、飲食店経営者や生産者らが活発に意見交換。「灘五郷の酒と酒樽づくり、淡路島の玉ねぎ収穫など体験を伴うモノとコトの組合せは」「地元の食材のストーリーをどう伝えるか」「観光客がわざわざ訪れる理由をどう作るか」といった課題について議論し、各グループが兵庫ならではの観光プランを発表した。
主催者は「食を切り口にした観光は兵庫でも大きな可能性がある」とし、今後も事業者同士の連携を促進していく考えを示した。