詐欺電話対策でスマホにしたはずが…
連絡手段としてすっかり定着したLINE。電話より手軽で便利なはずですが、相手によっては少し不思議な使われ方をすることもあるようです。
24歳のTさんは、70代後半の祖母とのやり取りに頭を悩ませています。
幼い頃から初孫として祖母によく可愛がられたTさんは、おばあちゃん子として育ちました。数年前、祖母がスマートフォンを持ち始めた際も、使い方を教えたのはTさんでした。
祖母がスマホに切り替えた理由は、高齢者を狙った詐欺電話への不安です。固定電話をやめ、連絡手段をスマホに一本化しました。
最初は操作に苦戦していた祖母でしたが、今ではLINEも送れるようになりました。しかし、そこから思わぬ問題が始まったのです。
LINEの数分後に必ず電話
ある日、祖母から「今度、近所にできた洋食屋へ行かない?」とLINEが届きました。
Tさんは休憩時間に確認し、「OK」のスタンプを送りました。
ところが、その数分後に電話が鳴ります。
「LINE見た?」
祖母の第一声は決まってこれです。
「返信したよ」と伝えると、「あれ?そうだったのね」と安心した様子になります。
このやり取りは一度や二度ではありません。
「お菓子を送ったからね」
「明日は雨みたいよ」
そんな何気ない連絡でも、しばらくすると確認の電話がかかってくるのです。
既読も返信も効果なし
当初、Tさんは既読だけ付けていました。
すると祖母から「まだ見てないの?」と電話がかかってきます。
それならばと返信するようになりましたが、状況は変わりませんでした。
「ちゃんと届いているか気になったから」
そう言って結局電話がかかってくるのです。
LINEを送る、既読が付く、返信する、そして電話が来る。
祖母との連絡は、なぜか毎回4段階になっています。
Tさんは次第に「最初から電話でいいのでは」と思うようになりました。
電話の前フリになっているLINE
ある日には、「今LINE送ったから見てね」という電話がかかってきたこともありました。
電話を切ってLINEを開くと、そこには「今LINE送ったから見てね」というメッセージ。
思わず笑ってしまったそうです。
本来なら電話の回数を減らせるはずのLINEですが、祖母にとっては違う意味を持っているのかもしれません。メッセージを送ることよりも、「ちゃんと読んでくれた」と確認できることが大切なのです。
毎回の電話は少し面倒です。それでも、スマホを覚えようと頑張る祖母の姿を見てきたTさんは、強くは言えません。
今日もまた祖母からLINEが届きます。そしてTさんは、その数分後にかかってくるであろう電話を少しだけ覚悟しながら、メッセージを開くのでした。