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夜ドラ『ラジオスター』主演・福地桃子インタビュー 「カナデにとって能登は心の故郷」

佐野 華英 佐野 華英

 2024年に起こった能登半島地震、そして同年に起きた能登半島豪雨を経た石川県の町を舞台に、災害FMラジオに集う人々の姿を描いた『ラジオスター』が5月21日に最終回を迎える。大阪から「鈴野」の町にやってきて、小さなラジオ局「ラジオスター」のパーソナリティをつとめる主人公・柊カナデを演じた福地桃子にインタビューし、約4カ月に及ぶ撮影期間を振り返ってもらった。

 本作はフィクションのドラマで、舞台となる「鈴野」も架空の町名であるものの、スタッフが何度も能登に足を運び、地元の方々に取材した「実話」をベースに作られている。福地をはじめとする俳優たちも、ロケ期間のみならずクランクイン前にも土地の空気を感じるため能登に滞在したのだそう。

能登の人の奥ゆかしさと明るさ、たくましさ

 福地は「土地も人も温かい」という能登の魅力を熱く語る。

「台本作りのための取材に始まり、クランクインしてからも撮影地やエキストラなどで能登の皆さんに本当によくしていただきました。地元の皆さんのお力をお借りしなければできなかったドラマです。短い滞在期間ではありましたが、能登の皆さんの優しさや、自然の豊かさ、食べ物の美味しさなど、魅力が詰まった場所でした」

私が『能登、好きになってしまいました』と言うと、皆さん『でしょう?』と返してくださるんです。でも先に『能登っていいところでしょう?』とは決して言わない。皆さんの奥ゆかしくて、明るくたくましい気質と、地元・能登への強い愛が素敵ですよね」

 そんな「能登気質」が、このドラマに注入されていると、福地は話す。

「このドラマ全体の空気感と、能登の皆さんの奥ゆかしさがとても似ていると思います。それぞれにいろんなものを抱えた登場人物が、普段は言えない思いをラジオというツールを介して語るのですが、『話を振られて初めて語り出す』というのが能登らしいというか。ラジオブースの中で、ゆっくり、だんだん、その人の中身を覗かせてくれる。カナデはパーソナリティとして日々それを目の当たりにしながら、どんどんこの土地と人が好きになっていく。そんなところがこのドラマのチャーミングさだと思います」

カナデと松本の積み重ねてきたものが「あったね」

 撮影は2025年10月下旬から2026年の2月頭にかけて、能登と関西近郊で行われた。「順撮り」ではなく、終盤のシーンを初期に、序盤のシーンを後半に収めることもあり、感情を作るための苦労があったという。

「クランクインしてすぐに、能登での撮影が始まりました。物語の終盤にある、カナデがラジオスターに残るのか、大阪に戻るのかをめぐって松本さん(甲本雅裕)と感情をぶつけ合う場面は撮影期間の早い段階で撮りましたが、『うまく気持ちがつながるのか』という点が気になっていて、少し怖さもあったんです。でも、全部撮り終えたときに、甲本さんが『あったね』とおっしゃってくれたんです。松本さんとカナデが能登という場所で積み重ねてきた時間と想いがちゃんと二人の関係性を作ってくれていたんだと、お互いが感じられたことが、とても嬉しかったです。スタッフさんとキャスト、一丸となって丁寧に作ったこのドラマが持つ力に支えられたなと思います」

 最終回に向けての見どころを聞いた。

「『ラジオスター』は、能登がカナデの心の故郷になるまでの物語だと思います。そこに至るまでのカナデの感情を、とても丁寧に描いてもらいました。最初は『知らない土地』だった場所が『知ってる土地』になる。その時々に自分がいちばん必要としているものや、気づきを得たりしながら、いろんな場所に故郷が増えていくのって、すごく人生を豊かにしてくれることだと思います。カナデにとって能登は、この先、生きていく中で大きな支えになってくれる場所なのだと思います。能登に背中を押されて、最後にカナデがどんな選択をするのか、ぜひ見届けてください」

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