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100均のコップでクラゲを飼育「金魚より飼いやすい?」投稿に驚きの声 費用は1年で約7000円

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「100均のコップで飼ってるクラゲ 3ヶ月経過!」

そんな投稿がXで話題を集めた。投稿したのはクラゲ研究・飼育を発信する「くらげノ脊髄」さん(@Spinal_Jelly)。透明なコップの中でふわりと漂う小さなクラゲの姿に、「可愛い」「飼ってみたい」「空気入れなくて大丈夫?」と驚きの声が相次いだ。

クラゲをコップで? 本当にそんなことが可能なのだろうか。

「思っていたより簡単」魚より手軽と実感

くらげノ脊髄さんは現在、100円ショップで買ったコップでクラゲを飼育している。種類は「オキクラゲ」。漁港で採取した個体だという。率直な感想は「思っていたよりも簡単」。

「僕の感覚では、魚を飼うよりずっと手軽です。一人暮らしでも意外と飼いやすい生き物だと思います」

その理由は、設備のシンプルさにある。

フィルターは使わないため掃除不要。稼働音もない。水換えは“新しい人工海水を入れたコップに移すだけ”。フンの回収も必要ない。

「圧倒的に場所を取らないのも大きいですね。水槽や金魚鉢よりずっとコンパクトです」

餌はアルテミアや冷凍エビ 胃袋が透けて見える

気になる餌は「アルテミア」と呼ばれる小さな甲殻類。卵を孵化(ふか)させて与える。ほかに冷凍のむきエビ(食用)を口に付けて飲み込ませることもあるという。クラゲの胃袋は透明。餌を食べると、その色に染まる。

「食べてから1時間ほど経ったら、新しい水を張ったコップに移します」

水温は基本的に室温管理。塩分濃度は海水魚やサンゴと同等、やや高めを意識している。

失敗から学んだ「低塩分は危険」

もちろん順風満帆ではなかった。

「水換えのとき、まだ塩分濃度が低い作り途中の水を使ってしまったことがありました」

その結果、クラゲは底に沈み、動かなくなったという。幸いすぐに気づき、通常の塩分濃度の水に戻すと回復した。

「水質悪化よりも、低塩分にかなり敏感だと思います」

環境変化への反応が分かりやすいのもクラゲの特徴だという。

容器サイズは重要 小さくしすぎると形が崩れる

100均コップでの飼育で、特に注意してほしい点もある。

「クラゲは容器の大きさに合わせて体のサイズが変わります。ただ、より小さい容器に移すと傘の形が崩れることがあります」

小さく抑えたい場合も、同じサイズか少し大きめの容器で管理するのが無難だという。200ミリリットル(コップ1杯分)なら、1.5センチほどのサイズまでが安心とのこと。

飼育費は約7000円 1年は維持可能

リプライでは「いくらくらいかかるの?」という質問も多かった。

「動画のサイズ感なら、人工海水や餌など全部込みで約7000円。それで少なくとも1年は飼育できると思います」

最低限必要なものは、

・コップ(2個)
・(水が蒸発しないようにするための)蓋(ふた)
・人工海水
・アルテミアの卵
・爬虫類用パネルヒーター

とのこと。

初心者向けの種類も “難しいクラゲ”も存在

クラゲには飼育しやすい種類と難しい種類がある。

特に難しいのは「管クラゲ目」や「硬クラゲ目」。初心者には、旗口クラゲに属する「ミズクラゲ」「アカクラゲ」などが向いているという。今後は飼育が比較的簡単な種に絞って販売も検討しているそうだ。

「採集は安全第一」「絶対に放流しないで」

くらげノ脊髄さんは最後に強調する。

「採取時の安全には十分注意を。そして飼育していた個体を野外に放流することは絶対にしないでください」

小学生時代、海の近くでクラゲを採集し、瓶で観察していた経験が現在につながっているという。

“脊髄までクラゲに支配された人間”と自称する投稿者。透明なコップの中でゆらめく小さな命は、「クラゲは難しい」という常識を少しだけ揺らした。静かで、音もなく、場所も取らない。思いのほか身近な存在なのかもしれない。

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