宮崎県が運営する沖田ダムの管理人を募集する内容が県のサイトに掲載され、Xで取り上げられるなど話題になっています。家賃・光熱費無料、Wi-Fi完備で実働時間は1日1~2時間程度という条件に、「テレワークに最適」「現代の灯台守みたい」といった声が集まり、注目が集まりました。この珍しい募集について、宮崎県河川課の職員に詳細を聞きました。
沖田ダムは、宮崎県延岡市の市街地から車で約20分の距離に位置する治水ダムです。2002年に完成し、洪水被害の軽減や河川環境の保全を目的として運用されています。今回の募集の経緯について、管理を行う宮崎県延岡土木事務所に話を聞きました。
―今回の管理人募集の背景について教えてください。
「前任の方が辞められることになり、募集しているところです」
―具体的に、どのような業務を行うのでしょうか。
「業務内容は朝9時の気象観測や、ダム堤体・周辺の軽微な点検など。正味、1時間〜2時間程度です」
―現時点(2026年1月29日に取材)の問い合わせ状況はいかがでしょうか。
「これまでに数件の問い合わせ、応募をいただいている状況です」
―募集条件の中で特徴的なのが「2人で住み込むこと」と、「2人同時に敷地外へ離れることはできない」というルールです。これはどういった理由で設けられているのですか。
「ダム管理設備や堤体、およびその周辺において異常が発生した場合に、職員に対して速やかに連絡する必要があります。また来訪者対応や防火、防犯などのために、どちらか1人は常駐していただいています」
―常に誰かが目配りをしていることが、地域の安全を守る要となっているのですね。では、どのようなペアがこの環境に適しているのでしょうか。
「これまでダムの管理人としては、夫婦、兄弟、親子の方々がいらっしゃいます」
―住み込みでの募集ですが、住環境についても詳しく教えてください。
「管理事務所に併設された管理人室の間取りは『1LDK』です。生活に必要な備品は用意してあり、Wi-Fi環境は整っております。風呂は通常のユニットバスタイプです」
―SNSでは「理想のテレワーク環境」「兼業にぴったり」と評されていますが、実際に兼業されていた方はいるのでしょうか。
「過去には、タクシーの運転手の方がいたと聞いたことがあります」
―「家賃・光熱費無料」という待遇は破格に思えますが、ほかにも何かメリットはありますか。
「特段はないと思いますが、安心して生活できる環境であると考えております。たとえば、台風や地震発生時などの異常気象時には職員が常駐します。ただし、建物内でのペット飼育は禁じられているので、その点は注意してください」
―最後に、ダムという環境で暮らす最大の魅力について教えてください。
「自然に囲まれた環境で、のんびりと自分の時間軸で生活できることではないかと思います」