京都大学ヒト行動進化研究センターの公式サイトは1月9日、「天才」と呼ばれた雌のチンパンジー「アイ」が亡くなったと発表した。訃報の中で、尊敬の意味を含む「逝去」の言葉が用いられたことがネット上で話題となっている。
同センターの公式サイトは「チンパンジー『アイ』の逝去について(2026年1月9日)」と題した文書を公開。「京都大学で長年にわたりこころの進化の研究に貢献してきた、チンパンジーの『アイ』が、2026年1月9日午後4時4分、高齢と多臓器不全のために、スタッフに見守られながら息を引き取りました。享年49歳でした」と報告した。
アイは多くの文字や数字を識別したことでも知られており、功績について「アイは1977年に来所して以来、言語の進化的起源を探る研究をはじめ、さまざまな知覚・学習・記憶などを精密に調べる研究に、主要な研究パートナーとして参加してきました。その成果は『チンパンジーのこころ』を実験的に理解する枠組みを作り、ヒトのこころの進化を考える上でも重要な基盤になりました」と説明。
また、アイの性格について、「アイは好奇心が強くこうした研究に積極的に参加し、様々なチンパンジーのこころの側面を最初に見せてくれました」と振り返った。
同センターの発表に対し、ネット上では大きな反響が起こった。「『ご冥福をお祈りいたします』って普通にいえる存在ですね」「敬意が伝わる」「京大の霊長類の研究者たちにとって、アイは『人』なんだなと思いました」「『逝去』と表現するところに姿勢が現れている」などのコメントが寄せられ、アイへ温かなメッセージを送るユーザーも見られた。