2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられて以降、高卒後すぐに社会人となる若者たちは「大人」に対してどのような意識を持っているのでしょうか。株式会社ジンジブ(大阪市中央区)が実施した「大人の実感」に関するアンケート調査によると、4割強が「客観的に見て、18歳は大人だと思う」と回答したことがわかりました。
調査は、同社が主催する高卒の新社会人向け研修「ROOKIE’S CLUB(ルーキーズクラブ)」に参加した18歳~22歳の高卒の新社会人156人を対象として、2025年11月に実施されました。
調査の結果、「現在、成人としての自覚や実感がある(とても実感している+実感している)」と答えた高卒新社会人は44.9%。18歳で社会人となり、責任を伴う仕事に携わることで、精神的な自立が促されていることがうかがえた一方で、「実感していない(あまり実感していない+全く実感していない)」は32.1%に上りました。
「成人としての実感がある」と回答した70人に対して、「大人になったと自覚した年齢」を尋ねたところ、67.6%が「18歳」と回答し、高校卒業後すぐに社会人としての一歩を踏み出すという大きな環境変化が、「大人の自覚」を強く促していることがうかがえました。
続けて、「客観的に18歳は大人だと感じますか」と全回答者に尋ねたところ、「大人だと感じる(非常に感じる+やや感じる)」は46.2%、「感じない(あまり感じない+全く感じない)」は34.0%、「どちらとも言えない」は16.7%という結果になり、過半数が18歳を完全な大人とは捉えていない実態が明らかになりました。
「18歳を大人だと感じる」と答えた人の理由としては、「働いてお給料をもらった時」(60.2%)が圧倒的多数となり、次いで「責任の重さを感じた時」(38.8%)、「学生など自分より若い人を見る時」(32.7%)が続き、仕事に伴う責任の増加や、生活環境・人間関係の変化が、大人としての自覚を後押ししている様子。
他方、法定成人としての権利に関わる「選挙に行ったとき」(19.4%)や、「二十歳の集いの話題や準備をする時」(7.1%)は少数派となり、形式的な節目よりも、社会人として積み重ねる日々の経験の方が、大人の実感に直結していることが明らかになりました。
一方、「18歳は大人だと感じない」と答えた人の理由としては、「精神的に自立できていないから」(71.7%)がダントツ。次いで「友人に学生が多いから」(49.1%)、「お酒や喫煙など規制が多いから」「経済的に自立できていないから」(いずれも47.2%)が続きました。
では、高卒新社会人にとって「理想の大人」とはどのような人なのでしょうか。
この質問に対しては、「自立していて自身の力で生活ができる」(59.6%)が最も多く、次いで「意志を持って行動し、自身で判断できる」(39.7%)、「仕事とプライベートを両立できる」(39.1%)が続き、単なる自立にとどまらず、自律的に判断する力や、仕事と私生活をバランスよく整える力を重視している様子がうかがえました。
最後に、実際に社会で働いてみて、「自身の理想の大人像とギャップを感じたこと」を聞いたところ、以下のようなコメントが寄せられています。
▽18、19歳になると自然に大人になると思っていたが意外とまだまだ子ども。
▽なかなか大人っぽい落ち着き方ができない。
▽一人暮らしになって何でも責任が自分に来る。
▽理想は仕事が終わって家のことも全部して毎日同じ時間に寝ることだが、実際は家事をする体力もなくてすぐ寝転がってしまう。
▽趣味などに時間やお金をかけている人はとてもすごいと思う。自分は余裕がない。
▽理想はどんな仕事も迅速にさばけて定時で帰ること。実際は一つの仕事に時間がかかってしまう。
▽電話応対しながらパソコンをいじれると思っていたが、実際は電話で精一杯。
▽堅苦しいと思っていたが、実際には柔らかく楽しく仕事をしている。
▽大人は本音と建前を使い分けるものだと思っていたが、実際は本音がダダもれな人もいる。
▽実家暮らしをしていれば貯金も出来ると思っていたが、実際は大変。
▽思っていたよりも出費が多くて欲しいものもあまり買えない。
▽給料から引かれる税金が多い。
▽経済的に自立して生活していくことが難しいと感じた。