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一次・二次面接の評価は◎だったのに… 最終で落ちる人ってどんな人?【キャリアカウンセラーが解説】

長澤 芳子 長澤 芳子

デジタルマーケティングのスペシャリストとして実績を積んできたAさんは、自信を持って転職活動に臨んでいました。用意したポートフォリオは完璧で、現場責任者が出てくる一次・二次面接では、具体的な改善施策の話題で盛り上がり、その場で入社後の配属先を示唆されるほどでした。3社連続で最終面接へと進み、内定は確実と思われました。

しかし、3社目の最終面接での出来事がAさんを打ちのめします。Aさんは前職での実績を、数値を用いて論理的にプレゼンしました。社長は「実績は素晴らしいですね。ところで、これらの経験を当社でどう活かしていきたいとお考えですか?」と質問を投げかけ、Aさんはこの質問に具体的なビジョンを語ることができませんでした。

後日、エージェントを通じて伝えられた不採用の理由は、「当社との未来をどう描いているかが見えなかった」というものでした。なぜ現場では絶賛されたスキルが、経営側には通用しないのでしょうか。キャリアカウンセラーの七野綾音さんに話を聞きました。

行儀の良い回答は響かない

ー一次・二次面接と、最終面接で、見ているポイントはどのように違いますか?

現場の面接官は、日々の業務を任せられる実務能力を重視する傾向にあります。「現在持っているスキルで、どんな成果を出せるか」という、いわば「即戦力としての適合性」を確認しています。

一方、経営側が見ているのは「中長期的な成長可能性」です。「この人を採用することで会社がどう発展するか」「組織にどんな化学反応を起こしてくれるか」という視点で判断します。そのため、過去の実績がいかに素晴らしくても、それを会社の未来にどう結びつけるかというストーリーが語れないと、経営側の心には響きにくいのです。

ー最終面接で落ちる人に共通する、典型的なNGパターンとは?

最終面接で惜しくも見送られる方の多くに共通するのが、「過去の実績の説明」で終わってしまうパターンです。「〇〇のスキルがあります」「△△の成果を出しました」という事実の提示だけでは、経営層が最も知りたい「あなたはうちの会社で何をしたいのか」という部分が見えてきません。

また、もう一つよく見られるのが、安全策を取りすぎて当たり障りのない回答に終始してしまうケースです。もちろん礼儀は大切ですが、過度に相手の反応を気にして「正解探し」をする姿勢は、「自分の軸を持っていない」という印象につながることもあります。

ただし、これは決して「能力不足」を意味するわけではありません。単に伝え方のフォーカスがずれているだけなのです。

ー最終面接に向けて、具体的にどのような準備をすべきですか?

企業のホームページを見るだけでなく、業界の動きや社会背景と照らし合わせ、「この会社は今後どんな課題に直面しそうか」を自分なりに考えてみることが大切です。

例えば、「市場が縮小する中で、御社はこういう方向性が考えられるのではないか。その際、自分の経験をこう活かしたい」といった形で、仮説と提案をセットで伝えると、経営層との会話になります。

その仮説が完全に正しい必要はありません。経営者は、会社の未来を自分事として捉え、熱意を持って「前のめり」に提案してくる姿勢そのものを評価します。面接を「テスト」ではなく、会社の未来を語り合う「会議」の場に変える意識で臨むと良いでしょう。

◆七野綾音(しちのあやね)キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント
やりがいを実感しながら自分らしく働く大人を増やして、「大人って楽しそう!働くのって面白そう!」と子ども達が思える社会を目指すキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント。

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