現行モデルのコペンは、来年8月末で生産終了となります。ここでは、生産終了の理由やタイミングについて、現在の中古車相場、さらに次期モデルの発売見込みも解説しています。
ダイハツがコペンの生産終了を発表
2025年9月29日、ダイハツは軽オープンスポーツカー「コペン」の現行モデルについて、2026年8月末での生産終了を発表しました。
コペンの初登場は2002年6月。「誰もが気軽に楽しめる本格的オープンスポーツカー」として発売されました。その後、2012年9月に初代モデルが生産終了するも、2014年6月に現行モデルの2代目が登場。これまで11年以上の間、ファンに愛されてきました。
▽ダイハツは感謝イベントを企画中
現行モデルのコペン生産終了にあたり、ダイハツはファンへの感謝と絆を未来につなげ続けるための「スペシャルイベント」を企画中とのこと。イベントは2026年4月以降、全国で開催される予定です。
コペンが生産終了となる3つの理由
今回の生産終了について、ダイハツは「法規への適合や部品供給、開発リソースといった課題を総合判断して決定した」としています。
▽理由1.法規制への対応が困難
近年は、安全性を中心とした法規制が厳しくなっています。たとえば2026年9月からは、すべての国産車で衝突被害軽減ブレーキの装着が義務化されます。
スポーツカーではこうした法規制への対応が特に難しく、日産のGT-Rも法規対応の困難を一つの理由に生産終了となりました。
生産終了のタイミングを考えると、現行モデルのコペンは衝突被害軽減ブレーキの設置が一つの課題になっていた可能性があります。
▽理由2.部品供給に苦労
冒頭でご紹介したように、現行モデルのコペンは2014年に登場した2代目。定期的に一部改良を行っていたとはいえ、デビューからすでに11年以上が経過しています。
こうした中で、安定供給の困難な部品が出てきた可能性が考えられます。
▽理由3.開発リソースの課題
法規対応などによる車両の性能改善にあたっては、ヒト・モノ・カネなどの開発リソースが必要です。特に、現行モデルの改良ではベースを変えずに性能を調整する必要があり、だからこそ制約も多かったかもしれません。
車両価格の大幅改定もしづらく、こうした中で開発コストなどが見合わなかった可能性もあります。
▽Q.なぜ2026年8月末で終了?
コペンの生産終了が2026年8月になったのは、衝突被害軽減ブレーキの装着義務化が影響した可能性があります。
国産の継続生産車における衝突被害軽減ブレーキの装着義務化は、もともと2025年12月からの予定でした。しかし、2025年9月26日に道路運送車両の保安基準等が一部改正され、装着義務化のタイミングが2026年9月からに延期。これによって、コペンの生産終了のタイミングが2026年8月になったと考えられます。