「何で子ども作らないの?自分の子は可愛いよって会う度に言われる2人目マタハイの先輩」
結婚4年目で現在不妊治療中のすこやか ☺︎(@ssm_0907、以下すこやか)さん。これまで妊娠について話を受け流してきたものの、ついに思いがあふれて先輩へ苦言。その後について取材しました。
そのときに先輩に伝えたのは、「いろいろ理由はあるんですけどすみません教えたくないです~!子どもが可愛いのは知ってるので、あんまり言わないでもらっていいですか」。
そして後日、先輩に会ったときに互いのわだかまりが消えることに。
「あの日同席していたもっと上の先輩から『人生は必ずしも希望した道だけを選べるわけではなくて、仕方なくその道を選ぶしかない人も、悩んで悩んで立ち止まってる人もいる』みたいなこと言われて反省した。今までずっとごめんねって。泣いてしまった」
このエピソードに、「なんか読んでるだけで泣きそう」「こういう瞬間って一生忘れられないよね」「こうして素直に向き合える関係って素敵だし、きっとお互いに前よりも理解し合えるはず」と感動と共感のことばがたくさん寄せられました。
すこやかさんに先輩や妊活についてくわしく話をお聞きしました。
「個人的にはハラスメントというよりも…」
――先輩はどのような方でしょうか?
「30代で、2人目のお子さんを妊娠中です。私自身は先輩のことを妊活ハラスメントとは思っていなくて、単に『子どもの有無には人それぞれ事情がある』ということに気付いていなくて、マタハイでとにかく周りに子供の話をしたくなっているのかなと思っています」
――それまではどのように返していたのでしょうか?
「『いつかは、とは思ってます~』とか『人の子どもでも可愛いんだから自分の子はなおさら可愛いですよね~!』と返していました。あとは笑って誤魔化したり話題を変えたりです」
――このほかに配慮に欠けた発言をしてくる方はいらっしゃいますか?
「そうですね、私が結婚していることを知ってる人からは時々世間話の一環で、早く子ども作りなよ、とか子ども欲しいの?とか聞かれることはあります。
個人的にはこれらをハラスメントとは思っていなくて、配慮に欠けているなと感じています。妊娠出産以外でも、彼氏いるの?などかなりプライベートな部分を、言葉を選ばずに聞いちゃう人とかいますよね。そういう類いだと感じます」
――はっきり先輩に伝えたときはどのような状況でしたか?
「会社の大きめの飲み会で、同じテーブルに5~6人がいる状態でした。先輩は「えっごめんごめん!」って感じで軽く謝って、すぐに別の人が話題を変えてくれたのでその時は特にそれ以上の話はしませんでした」
――真剣に先輩から謝られてどのように感じましたか?
「大人になってから考え方や価値観が変わることはなかなかないと思っていて、この先輩もどうせ私の気持ちは分かってくれないだろうと勝手に思い込んでいたので、すごくびっくりしました。
もともと嫌な人ではなくて、悪気がないことも分かっていたので、この件で先輩のことをどんどん嫌いになっていく自分が悲しくもあったので、分かってくれたことが素直に嬉しかったです」
――その時の先輩の反応は?
「『ずっと辛い思いをさせてごめんね。気付かなくてごめんね。思い返して自分が本当に無神経でバカだったとすごく後悔してる。許してくれなくてもいいけど、本当にごめんね』とずっと謝ってくれました」
――この先輩にアドバイスされた方は、どのような方でしょうか?
「部署も違って私はあまり関わりがないので年齢はわからないのですが、社歴やポジションから予想しておそらく40代の方です」
――今後配慮に欠けた発言をされた時、どのように返しますか?
「普段はあまり揉め事を起こしたくないので、これからも今まで通り笑って誤魔化したり、話題を変えたりしてやり過ごすと思います。
でも、今回の件でちゃんと伝えればわかってくれるのかもと思えたので、今後も付き合っていきたい人が相手の場合は、自分がどう思ってるかを伝えたいです」
近年、「妊活ハラスメント」「プレ・マタニティハラスメント」というワードが認知されるようになってきています。このワードは、妊活や不妊治療といった、妊娠を希望する従業員に対して行われる、嫌がらせ行為のことを指します。
退職を促されたり仕事を休むことに対して不当な扱いを受けること。また、本人にとっては嫌がらせのつもりはないかもしれませんが、「子どもどうして産まないの?」「いつ産むの?」といった発言も、受け取る側によっては、ハラスメントにあたる可能性があります。
厚生労働省が公表した「令和5年 職場のハラスメントに関する実態調査」(※)によると、過去5年間に就業中に妊娠/出産した女性労働者の中で、妊娠・出産・育児休業等ハラスメントを受けたと回答した者の割合は、26.1%にのぼっています。
すこやかさんも「今回の件を踏まえて、私自身も無意識で誰かを傷つける発言をしてしまっていたかもしれないなと思いました。私も誰かを傷付ける側にならないように想像力を持って人と関われる人間でいたいし、そういう世の中になるといいなと思います」と話してくれました。
相手の事情を思いやって発言に気をつけることで、不用意に人を傷つけることが少なくなるかもしれません。「そんなつもりはなかった」と思うかもしれませんが、相手がどう受け止めるか想像力を働かせる…それが互いに住みやすい世界につながるのではないでしょうか。
※参考:厚生労働省「令和5年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査報告書」より https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40277.html
■すこやかさんX https://x.com/ssm_0907