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フランス人が「憧れて日本に来ました」と石川県へ…その理由に「すごいね!」「かっこいい」

谷町 邦子 谷町 邦子

「あなたのミニチュアに憧れて日本に来ました」

石川県金沢市で活動するミニチュア作家の元に、突然おとずれたフランス人の青年。ミニチュア作りとともに日本の食にも惚れ込んだ男性と、ミニチュア作家に取材しました。

金沢にて、石川県をはじめ、全国の食をリアルなミニチュアで表現する女性2人のユニット「金沢美味しい作家」(@minimini_japan)さんが、「私に憧れてフランスから来た フランス人 凄く上手ねんけど!」とTikTokに動画を投稿したのは今年8月のこと。

動画ではフランス人の若い男性がフランス語で話した後、翻訳アプリによってスマートフォンの画面に「あなたのミニチュアに憧れて日本に来ました」と表示。

視聴した人からは「すごいね! ほんとに?」「え~まじで」「かっこいい」などの声が寄せられていました。

男性はコンタンさん(28歳)。「金沢美味しい作家」さんにミニチュアづくりを教わりに来た彼のその後は? ミニチュアを通じて知った日本のグルメで、驚いたのは? 出会いから、約4ヶ月後の12月にたずねてみました。

日本に訪れて、ミニチュアに出会い…

パリよりもドイツの方が近い、北東部の長閑な地域で育ったコンタンさん。「ゴミが落ちていなくて街がきれい」と日本好きになり、東京や大阪、京都、沖縄などを旅してきましたが、今年8月から石川県に滞在。

「金沢美味しい作家」さんを初めて知ったのはTikTokで、「すごい」と思って2人のもとへ。絵画やクラフトなどの制作経験はなく、もちろんミニチュアづくりも初めてでした。

「細かいものを作るのが楽しくて好きです。『しゃぶしゃぶ』は特に細かくて、鍋の中に野菜やきのこ、肉などたくさんの具材があるのを、小さな樹脂粘土で作ります。具同士の大きさのバランスも難しいです。でも完成するとうれしいです」

好きな日本の食べ物は「ラーメンとお寿司と焼き鳥」で、「ラーメンはミニチュアで作るもの好き!」だそう。制作するなかでフランスにはない洋菓子や、白菜など見たことがない野菜に驚いたと言います。

色のとらえ方が違う? 驚いたことも

ミニチュアづくりを教える「金沢美味しい作家」さんは、母親を若くに亡くしたコンタンさんから「ジャパニーズママ」と慕われるように。

コンタンさんの腕前について、「細かい作業は最初から得意でした。色については見え方がちがうみたいで、そこが発見でした」。当初は、料理の自然な色を中間色で表現することが難しく、ビビッドな原色を使いがちだったそう。

白菜などフランスにいた頃に見たことがなかった食材を表現するのも苦心。また、フランスではカルボナーラには日本ほどクリームを入れないなど、どちらの国でも食べられている料理でも違いがある場合は、できるミニチュアも日本人のイメージとは異なるものになっていたそうです。

しかし、今では「料理の写真を見てリアルに再現するのは難しいけれど、お手本のミニチュアを見れば同じものを作れるようになりました」と、腕を上げているそう。

来春には金沢に、ミニチュアの「小さな美術館」をオープン予定の「金沢美味しい作家」さん。代表を務める医療・福祉関連の会社が運営し、障害がある人や外国から来た人が集まれる場にしたいと考えています。そんななか、コンタンさんはミニチュア制作とともに美術館のDIYでも活躍。

「ここから新しい文化を作っていきたい。その思いをコンタンが共有してくれてうれしい」と、一緒に盛り上げる一員になっています。

■「金沢美味しい作家」 (@minimini_japan) さんのTikTokアカウント https://www.tiktok.com/@minimini_japan
■「金沢美味しい作家」(mini.mini_japan)さんのInstagramアカウント https://www.instagram.com/mini.mini_japan/
■「金沢美味しい作家@ミニチュアの世界」(minimini_japan)さんのXアカウント https://x.com/minimini_japan
■「金沢美味しい作家」(mini.mini_japan)さんのThreadsアカウント https://www.threads.com/@mini.mini_japan?xm

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