tl_bnr_land

「正月は帰省できない」「クリスマスも見送り」「大晦日も元日も特訓びっしり」中学受験家庭が直面する「年末年始は全部塾」という現実

長澤 芳子 長澤 芳子

神奈川県在住のCさん(40代)は12月に入ってから、幼稚園の頃から付き合いのあるママ友5人と毎年恒例の集まりに参加しました。子どもたちはみんな小学生で、通っている学校や学習環境は少しずつ違ってきていますが、顔を合わせれば近況や学校の話題が中心になります。

その場にいた誰かが、年末年始の予定を尋ねたときのことでした。返ってきたのは、「うちは大晦日も元日も塾」という話だったのです。Cさんが聞き間違いかと思い確認すると、その場にいた別のママ友たちも「中学受験を控えていたら、どこもそんな感じよね」と口をそろえ、さらに「朝から夕方まで特訓が組まれていて、ほとんど一日塾みたいなものよ」と続きました。

中学受験家族の衝撃的な常識

年末年始は当然ゆっくり過ごすものだと思っていたCさんは、思わず言葉を失いました。中学受験が大変だという話は聞いていたものの、小学生が年末年始まで休みなく塾に通う生活をCさんは想像していなかったのです。

さらにママ友たちの話を聞いていくと、クリスマスの集まりを断ったという話や正月は帰省できないという話が次々と出てきました。どれも特別な出来事として語られるのではなく、当たり前の予定として受け止められていたことが印象に残ったそうです。

その話題は、最近SNSで見かけたニュースにもつながっていきました。ある進学塾が行っていた「入試直前特訓」をめぐり、冬休み明けの平日に長時間の講座が組まれていたことが話題になった、というものです。

ママ友の一人は「小学校を休む前提みたいだって、いろいろ書かれていたようね」と切り出し、別の人も「結局、塾が一部中止したって聞いた」と続けました。Cさんは、そのニュースを思い出しながら、年末年始だけでなく、受験直前期には学校がある日も含めて塾中心の生活が当たり前になっている家庭が少なくないことを、あらためて実感したといいます。

受験直前期の年末年始について、「そこまでやるのか」と驚いたエピソードはありますか?

▼40代・東京都

冬期講習の日程表を見たとき、まず大晦日と元日に目がいきました。普段とは少し違う内容ではあるものの、朝から夕方までみっちり時間割が組まれていました。任意と書かれていましたが、特別な特訓という位置づけだったため休むという選択肢が最初からないものだと腹をくくりました。

▼40代・神奈川県

年末年始は少しはゆっくりできると思っていましたが、子どもから三が日も塾へ行くと言われました。理由を尋ねると「ラストスパートだから、休む人はいないよ」と当たりまえのように話すのです。周囲の受験生も同じ日程で動いていると知り、年末年始も特別な期間として扱われていないことに驚きました。

▼30代・大阪府

11月にあった塾の説明会で、正月の予定を立てるよりも前に年末年始はすべて塾だと分かり、衝撃を受けました。夫に帰省の話をされたときは「受験が終わるまでは難しい」と伝え、親戚への説明も任せることにしました。今年は年末年始らしい過ごし方にはならないかもしれませんが、家族全員で同じペースで過ごし、受験を支えていけたらと考えています。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース