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病院で保護された子猫を迎えたら→猫歴10年の飼い主も驚く「やんちゃっぷり」 イケニャンになるため手助けしてくれたのは…?

梨木 香奈 梨木 香奈

今から4年前、サバ白男の子「くう」ちゃんは、病院で保護されていました。そこで、Xユーザー・Yさん(@kirayuraerakura)と偶然出会うことにーー。飼い主さんにとって、それは予想外のご縁となったのです。

「尻尾がきれい…」 病院で出会った子猫

2021年8月。飼い主さんは、先住猫・えっちゃんの爪切りやワクチン接種について相談するため、動物病院へ。そこで飼い主さんを待っていたのは、思いがけない出会いでした。

「先生が箱の中に入った子猫を見せてくれたんです。思わず、『子猫! 十何年ぶりに見るな…小さい! 歴代の先住猫と同じサバ白の子がいる!』と大興奮してしまいました。そのサバ白の子猫がくうです」

くうちゃんは当時、生後1カ月ほど。飼い主さんは、すっかりその愛らしさに心ひかれました。

「『尻尾がまっすぐできれいだな』と見とれてしまって…すると、その様子を見守っていた先生が『連れて行っていいよ』と言ってくれたんです」

その瞬間、飼い主さんの脳裏に、これまでともに暮らしてきた猫たちのことがめぐりました。

「この10年間、虐待を受けた子、ガンで闘病した子など多くの猫を看取ってきました。治療費は高級車1台分くらいはかかったと思います。かわいいというだけでは迎えられません。くうを見つめながら、瞬時に将来の経済的負担を計算し、病気など治療が必要になった場合でも対応できると判断してお迎えすることにしました」

なんと、その日はおりしも飼い主さんの誕生日。くうちゃんとの出会いは「予想外の贈り物」のようにも思えました。

「『猫神様、ありがとう』と感謝の気持ちでいっぱいになりました」

こうして、くうちゃんは飼い主さんのもとで新たな猫生への一歩を歩み出したのです。

やんちゃな子猫にてんてこまい! 母代わりになった先住猫

くうちゃんを連れて家に帰った飼い主さんは、早速ホームセンターへ。子猫用のごはんやケージなどを購入するなど準備に追われました。

「部屋を片付け、子猫が入ってしまわないように家中の隙間をふさぎました。目まぐるしい1日になりましたが、くうの小さな体から伝わる温もりを感じて胸が熱くなりましたね」

ひと段落した飼い主さんは、ふとケージのなかにいるくうちゃんを見て、あることに気づきました。

「この子、すごく耳が大きいな。手足もずいぶん長い…と思いました。そんな個性さえも愛おしかったですね。顔の汚れをそっと落として、体を拭いてあげると、より一層かわいらしくなりました。疲れも一気に吹き飛びましたね」

こうして、くうちゃんと新たな暮らしを始めた飼い主さん。日を追うごとに、これまで迎えたどの子とも違うそのキャラクターに驚かされることになったそうです。

「過去最高にやんちゃな子だったんです。加えて、とても甘えん坊。私のあとをどこまでも付いてくるので生活が一変しました。パソコンを起動したり、テレビの電源を切ったり…チャンネルも音量も変えてしまうんです。ビニール袋を引っ張り出したり、ゴミ箱の中をあさってみたり、稼働中の洗濯機を止めてしまうこともありました」

部屋は、まるで嵐が去ったあとのような状態にー。底なしの子猫パワーは想像を絶するものでした。

「箸はばらまかれ、ラグの下から歯ブラシが出てきたこともありました。壁や窓に激突することもしょっちゅう! いつかケガをしてしまいそうだと思い、目が離せませんでした。私がトイレやお風呂に行って姿が見えなくなると大きな声で鳴いて探しまわって…子猫を育てた経験はあったので慣れているつもりでしたが、くうほどパワフルな子は初めてです」

疲労困憊の飼い主さんの前に、救世主が現れました。先住猫のえっちゃんです。子育て経験があったえっちゃんは、ごく自然にくうちゃんのお世話をしはじめたといいます。

「えっちゃんは、そっとケージに近寄って、くうのことを見つめていました。もしかしたら、自分の子どもたちの姿を重ねていたのかもしれませんね。かいがいしく、くうの面倒を見てくれるようになったんです」

えっちゃんとくうちゃんは、お互いの寂しさを優しく埋めるように距離を縮めていきました。

「今では本当の親子のような関係になりました。くうは、えっちゃんにべったりです」

我が子と同じ… 命の重みを感じながらこれからも一緒に

くうちゃんを迎えて4年。小さい頃のやんちゃぶりはそのままに、にぎやかな日々を過ごしてきました。

「すっかり長く!? たくましく成長しました(笑)。トラやピューマのようにしなやかで、筋骨隆々の体つきに。頭はとても小さいのに体は長く大きくなったんです。健康診断のために病院へ連れて行ったとき、診察台に出てもらおうとキャリーバッグを持ち上げると、ずるずるといつまでも体が出てくるので先生を絶句させてしまいました(笑)」

そんなユニークな魅力を持つくうちゃんのことを「大事な家族です」と飼い主さんは語っています。

「どれほど一筋縄ではいかない個性的な子でも、家中を駆け回って片付けで大変な思いをしても、膝にのってチラッとこちらをのぞく姿を見た瞬間、メロメロになってしまいます」

くうちゃんとえっちゃんが寄り添ってすやすや眠る姿を見るたびに幸せを感じるという飼い主さん。今、改めてこの出会いを振り返って思うこととはーー

「ご縁があって出会った小さな命。自分が産んだ子と同じくらい、その重みを感じています。これからも、くうとえっちゃん、かわいい我が子に振り回されながら過ごしていきたいですね」

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