岡山理科大学動物学科2年毛利真吏央(まりお)さん(20)が、ニワトリを遠隔飼育できるアプリ「Rickock(リコック)」を開発した。ニワトリの種類や餌などを選んで育て、産んだ卵が自宅に届くシステム。命の大切さや、動物と人間が共生する社会実現について考えてもらおうと企画した。
アプリをダウンロードし飼いたいニワトリを選択して購入。赤玉卵を産むメジャーな品種のボリスブラウン▽青い卵を産むアローカナ▽栄養価が高い卵のウコッケイ―の3種類あり、餌やりや鶏舎の清掃など日頃の飼育は毛利さんらスタッフが担う。
アプリ上では、岡山県産のカキ殻や米ぬかなどを使ったオリジナル飼料3種類から餌を選んで育てる。24時間、ライブ配信される鶏舎の映像で自分のニワトリの様子を観察でき、産んだ卵は自宅に郵送される。品種にもよるが月20個ほど産むという。
ユーチューブチャンネル「令和の虎Youth」の出演やクラウドファンディングで開業資金を集め、昨年12月に株式会社を設立。今春から本格的に準備を始めた。岡山市内に大学の友人と3人で鶏舎を建築。今年4月末に試作版をリリース、現在全国の約30人が利用している。
毛利さんは「都市部やマンションに住んでいてペットを飼えない人のほか、子どもや高齢者にも動物とふれあう機会、癒やし、喜びを届けられたら」と話している。
アプリの正式リリースは10月末を目指す。ニワトリは1羽5千円から購入でき、飼育費は月額7千~8千円の予定。問い合わせは毛利さん(maim20240915@gmail.com)。