株式会社J.D. パワー ジャパン(東京都港区)は、このほど大手3キャリア、バリューキャリア、MVNO、オンライン専用ブランド/プランの4部門で測定した「2025年携帯電話サービス顧客満足度調査」の結果を発表しました。同調査によると、大手キャリア部門は「docomo」と「SoftBank」、バリューキャリア部門は「UQ mobile」と「Y!mobile」、MVNO部門は「日本通信SIM」、オンライン専用ブランド/プラン部門では、「povo」がそれぞれ1位となりました。
調査は、スマートフォンを利用している18歳~74歳を対象として、2025年7月~8月の期間にインターネットで実施されました。
なお、調査対象者数の内訳は、大手キャリア部門:9300人、バリューキャリア部門:4600人、MVNO部門:2900人、オンライン専用ブランド/プラン部門:2400人となっています。
調査の結果、4部門を合算した「業界全体の総合満足度スコア」は1000ポイント満点中、623ポイントで、前年(625ポイント)と比較して大きな変化は見られず、部門別でも、前年比で1~4ポイントの増減にとどまりました。
総合満足度への影響度が最も大きい「通信品質」ファクターを見ると、業界全体では633ポイントと、前年(634ポイント)と同水準となっているものの、部門別ではMVNO部門で-10ポイント、オンライン専用ブランド/プラン部門で-17ポイントの低下が見られました。
MVNO部門では、一部の携帯電話事業者の回線網を利用しているMVNOユーザーでスコアが低下しているほか、オンライン専用ブランド/プラン部門では、一部ブランドで顕著なスコア低下が見られたことから、通信品質面の今後の改善が期待されます。
次に、複数の携帯電話事業者において、料金プランにおける値上げの動きが見られ始めていることから、「料金プランの値上げに対する許容意向」を調べたところ、全体では「今後も今の料金を維持すべき」(52%)が約半数となった一方、「100~300円程度の値上げがあっても仕方がないと思う」(35%)と考えるユーザーも3割ほど見られ、特にMVNO部門(44%)では4割を超える結果となりました。
部門別の総合満足度ランキングを見ると、大手キャリア部門(3ブランド)は通信品質ファクターで最高評価の「docomo」と、各種費用、サービスメニュー、提供端末ソフトで高い評価を得た「SoftBank」がいずれも604ポイントで同率1位となりました。
バリューキャリア部門(3ブランド)では、提供端末と手続き・サポート対応の2ファクターで最高評価を得た「UQ mobile」と、通信品質、サービスメニューの2ファクターで最高評価を得た「Y!mobile」がいずれも645ポイントで1位となりました。
MVNO部門(6ブランド)では通信品質、各種費用の2ファクターで最高評価の「日本通信SIM」(695ポイント)が1位に。2位は「mineo」(662ポイント)、3位は「IIJmio」(660ポイント)がランクインしました。
オンライン専用ブランド/プラン部門(3ブランド)は通信品質、各種費用、サービスメニュー、手続き・サポート対応の4ファクターで最高評価を得た「povo」(703ポイント)が1位となり、2位は「LINEMO」(672ポイント)でした。