「これが、我が家の20年! 長男がウラ婆に会いに帰ってきた」
2025年9月2日、Xユーザー・リキペペさん(@eriki1783)はそんなコメントを添えて2枚の写真を投稿しました。そこに写っていたのは、20年前に保護され、生後2カ月だった三毛猫「ウララ」ちゃん(女の子)と、その兄弟「レイ」くんを見つめる小さな長男の姿。そしてもう一方の写真には、高齢になりおむつをつけて横たわるウララちゃんと、そっと頭を撫でる成長した息子さんの姿がありました。レイくんは2021年、16歳で虹の橋を渡っています。
家族とともに歩んだ時間の尊さを物語る2枚の写真に、1.2万件超の“いいね”が寄せられ、「家族の歴史ですね」「この2枚の写真に全てがつまってる」「ウララちゃん、良かったね」といった声が次々と届きました。
その4日後、9月6日。ウララちゃんは虹の橋を渡ります。
「ウラ婆、今朝方亡くなりました。20歳の大往生! 最期までみんなに『かわいい、かわいい』と言われて旅立ちました。ずっと見守っていただき、ありがとうございました」と飼い主さんは綴りました。20年をともに過ごしたウララちゃんとの日々について伺いました。
20年の歳月をともにしたウララちゃんーー撮影秘話と家族の絆
ーー撮影時の状況について教えてください。
「長男が1歳と、21歳のときに撮った写真です。ウララが急に体調を崩してガンが見つかり、かなり厳しい状況になりました。長男に『いつ亡くなってもおかしくない状態』と伝えたところ、ウララに会いに帰ってきたのです」
ーーウララちゃんは、元保護猫さんなのですね。
「ウララを迎え入れたのは私の妹で、フリーペーパーできょうだいと一緒に里親募集されているのを目にしたようです。『きょうだいを引き離すのはかわいそう』と思い、一緒にお迎えすることになったのです。それまでにも、たくさんの猫たちと暮らしてきました」
ーーウララちゃんと息子さんと猫さんは、どのような関係ですか。
「長男と次男(19歳)は生まれたときから猫と暮らしてきたので、妹(16歳)より長く一緒に暮らしてきました。兄弟のような感じだと思います」
ーーウララちゃんはどのような性格ですか。
「ウララは、亡くなった先住猫のコテツが親代わりになって育ててくれました。犬にも猫にも厳しく、一緒に暮らしているシベリアンハスキーのシャンテはパンチをお見舞いされることもしばしば。年老いても我が家の犬猫たちの頂点に君臨していました。『きれいだね。かわいいね』と言われるのが大好きで、日々のブラッシングを嬉しそうにしていましたね。また、人間は自分を褒め称えてくれるので大好き。我が家に客人が来たときは『さあ、撫でなさい』と自ら姿を現すほどでした」
ーーウララちゃんとともに歩んだ20年、改めて今のお気持ちをお聞かせください。
「20年、子どもが成人する過程で、犬猫は生涯を終えます。いつも家族の中心にいて、語らずも大事なことを教えてくれます。最期まで。残された時間がもうないと感じてからは、家族一丸となって、ウララが苦しくないよう、穏やかに旅立って行けるように暮らしました。いつも思うことは、感謝と特大の愛ですね。ウララにも伝わっていると信じてます。また、今いる他の子達も、家族に迎えた時から、旅立つ日まで『めっちゃ幸せだった!』と思ってもらえるように、一緒に過ごして行きたいです」
ウララちゃんの旅立ちの報告には、「ウラ婆、そのうちハイ爺が来たら仲良くしてね! 心よりご冥福をお祈りします」「ウララちゃん、本当によく頑張りましたね」「ずーっとずーっと美人さんだったね」「今までたくさん癒やしをもらいました! ありがとうウララちゃん」といった別れを惜しむコメントが数多く寄せられました。
20年の時を超えて、子どもたちとともに歩んできたウララちゃん。家族にたくさんの愛と学びを残し、最期まで「かわいい」の言葉に包まれて旅立ちました。ウララちゃんは、これからもお空の上から家族のことを見守ってくれていることでしょう。