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「SAMURAI」観光、滋賀県が訪日客に推進 剣道体験や織田信長の時代をVR体験も

京都新聞社 京都新聞社

 びわこビジターズビューローや滋賀県内5市町の観光協会は、インバウンド(訪日外国人客)向けに「SAMURAI(侍)」に関わる体験観光を推進している。各市町で体験事業が企画され、英語のパンフレットも完成。海外の旅行会社に売り込みを進める。

 大津市と長浜市、近江八幡市、甲賀市、愛荘町の観光協会がインバウンド需要の取り込みへ連携し、ビューローも加わった。滋賀は織田信長や明智光秀をはじめ名だたる戦国武将が城を構え、合戦の舞台となった場所も多い。欧米で定着する侍の好イメージと各市町の歴史や文化を融合させ、湖国に誘客を図る。

 5市町は「WALL(石垣)」「SWORD(刀)」「SPIRIT(精神)」といったキーワードを軸に、体験事業を整備。大津市では、城郭の石垣造りで知られる「穴太衆」の仕事を学ぶまちあるきや立ち乗りボート「SUP(サップ)」を使って坂本城の石垣を巡る体験ができる。

 刀や鉄砲の鍛冶が盛んだった長浜市は鍛冶師が指導する鍛冶体験、信長とゆかりの深い近江八幡市は仮想現実(VR)で安土城や城下町を再現した映像の視聴などを提供。甲賀市では忍者の非常食だった兵糧丸作りを体験できる。剣道が盛んな愛荘町では、地元の剣道会による剣道の指導などを通して侍の精神を学べる。

 各体験は1人5千円~3万円程度だが、ビューローの担当者は「円安が続いている上、専門の英語ガイドも付くので決して高くない」と話す。体験時間を数時間から半日以内に抑え、関東から関西への移動中や京都など近隣観光の合間に訪れやすいようにした。

 昨年2月に県内のALT(外国語指導助手)を対象に各市町の体験を巡る1泊2日のモニターツアーを行い、いずれも好評だったという。担当者は「来年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の関連を始め、県内には侍の歴史がちりばめられている。滋賀の認知度を高めていきたい」と意気込む。

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