輸入ウニ42%増加で「最安値の相場が来るぞ…」 豊洲市場で予想、その背景には? 「ロシア産」「先週半ばから安値」

中将 タカノリ 中将 タカノリ

ウニの値下がりがSNS上で大きな注目を集めている。きっかけになったのは

「ヤバイ…ヤバイ…豊洲市場がウニであふれかえっている…私の予想だとこの1年で最安値の相場が来るぞ…ウニ好きの皆様備えてください… 」

という通販サイト・豊洲市場ドットコムのXアカウント(@tsukijiichiba)の投稿。

毎年春から夏にかけて流通量が増えるウニだが、豊洲市場における2025年3月の輸入ウニの取扱量は57.8トンと先月にくらべ42%増加。2024年3月と比較しても14%多く、近年ない安値が期待できるというのだ。実際、豊洲市場ドットコムでも4月12日にはロシア産のエゾバフンウニ約250gを「2年ぶりのお買い得価格」という5580円で販売している。

豊洲市場ドットコムXアカウントの中の人に聞いた。

ーーこの現象はなぜ起こっているのでしょうか?

中の人:年度末から新年度にかけてのお祝いごとや歓送迎会などによる需要の高まりに合わせて、ウニメーカー各社は供給体制を強化します。しかし、4月中旬を過ぎてそうした需要が一段落し飲食店での提供は落ち着きますが、メーカーは急に製造量を減らすことが難しくウニの供給量は維持されたままになります。

実際、最近では市場に毎日1万箱以上のウニが入荷している状況です。需要に対して供給が過剰になることで、相場が下落しました。このような相場の下落は年に何度か発生しますが、今回は特に、冬が旬の「エゾバフンウニ」の終盤と、夏が旬の「キタムラサキウニ」の入荷開始時期が重なったことでより顕著になりました。当店としては、ここ2年間で最安値での販売となりました。

ーー今後の相場についてどう予想?

中の人:この先、ゴールデンウィークなどの大型連休による需要期が控えているため、一時的には相場が上昇する見込みです。その後はしばらく値崩れはないかと思いますが、最需要期の年末年始の前後は需供の変動が激しい為、状況次第で相場が下がる可能性があります。

ーー投稿に大きな反響がありました。

中の人:投稿後、多くのご注文をいただき、当店の販売分だけでも1000枚以上のウニの行き先が決まりました。市場内でも話題となっており、全体的にウニの販売が非常に好調だったようです。貴重な食材をご家庭で楽しんでいただけたことに、心から感謝しております。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「毎日、豊洲市場に買い付けに行ってます料理人です。 先週半ば位から安値ですね。 今日は3500円〜3800円でしたね。」
「ウニが安い理由はロシア産だからです。主にアメリカが輸入規制しているので日本に安く入ってきてます。」

など数々の分析や驚きの声が寄せられた今回の投稿。

なお今回の話題を提供してくれた豊洲市場ドットコムでは、全国の旬の味覚を市場から直接紹介している。 ウニに限らず、マンゴーや桃などのフルーツについても相場の下落情報は随時発信しているので、ご興味ある方はぜひXやメルマガをチェックしていただきたい。

豊洲市場ドットコム関連情報
Xアカウント:https://x.com/tsukijiichiba
公式サイト:https://www.tsukijiichiba.com/

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