やましいことがなくても、なぜか緊張してしまう空港の税関審査。そのドキドキが恋のドキドキに変わったら…。そんな素敵な実体験を、漫画家・イラストレーターの野宮レナさんが自身のnoteで紹介しています。
舞台は、野宮さんが海外から帰国した際の関西空港。今でこそ、海外ひとり旅が趣味というだけあって、旅行慣れしている野宮さんですが、当時はそこまでではありませんでした。
海外から帰国した場合、飛行機を降りて入国審査を受けた後、荷物を受けとり税関検査の列に並びます。やましいことは何もない野宮さんでしたが、もし公衆の面前で荷物を開けさせられたら恥ずかしい…と、あらぬ心配が頭をよぎります。
税関検査の職員を観察し「優しそうなタイプの列に並ぼう」と、移動しようとした矢先、「空いているので、こちらへどうぞ」と、怖そうなタイプの職員から声をかけられてしまった野宮さん。「どこ行って来たんですか」「何したんですか」…職員の圧を感じながらの質疑応答に、緊張はピークに!
緊張の質疑応答が終わると、職員の鋭い眼光は一転。微笑みとともに、野宮さんに「よかったですね」と優しい一言をかけてくれます。このギャップに、野宮さんの心臓も恐怖のドキドキから恋のドキドキへと急変。「好き…?」と、まるでドラマのような結末を迎えます。
作者であり、海外ひとり旅が趣味の野宮さんに、同作で描かれていた空港職員とのエピソードについて話を聞きました。
ー海外旅行に行くと空港の手続きでは優しそうな職員の列に並ぶことが多いのでしょうか。
はい。絶対ではないですが、なるべくなら穏やかな気分でいたいので「イライラした不機嫌そうな方じゃないかな…」と、職員さんの様子をさりげなく見てしまいます。大抵列の進み具合によって「こちらへどうぞ」と誘導されるので、無駄だとはわかっているのですが。
ーnoteでは大阪在住で海外ひとり旅が趣味だと公表されています。 関西空港を利用する機会は多いと思いますが、職員の方に再会したり、以前会った職員の方を見かけることはありますか。
いいえ。皆さん制服の帽子を被っておられたり、一枚ガラス窓なんかの仕切りを隔てた向こう側にいらっしゃることが多いので、お顔はハッキリとは覚えておらず、お見かけしてもわからないですね。
ー実際に職員の方とプライベートでの交流に発展することはありましたか。
いいえ。ただ、しばらく連絡を取り合っていない間柄ですが、古い友人がふたり関空の職員として働いているようです。
ー最後のコマにお母さんの「惚れっぽい子やな」というセリフがありますが、ご自身ではどう思いますか。
そうでもないと思います(笑)。でも、突然見知らぬ方から優しくされると、嬉しくて老若男女を問わずある程度好感は持ってしまいます。
ー女性の海外ひとり旅を楽しむポイントがあれば教えてください。
女ひとりだと街中で声をかけられることも多いですが、「私はここに住んで長いの。観光客じゃなくて今から仕事よ、出勤よ」と自分に言い聞かせ無表情、早歩きでサッサと歩いていると、ナンパや金銭目的の人のターゲットにされる率が本当にかなり下がります。カメラやガイドを携えてキョロキョロしている…というのはよくないので、お気をつけください。
あとは基本的なことですが、治安・マナー・国ごとの常識を理解しておくことでしょうか。
ひとり旅は「危険を避けて身を守ること」を一番に考えるべきだと思います。どの街にも治安の良くない地域というのがあり、メジャーな旅行先であればガイド本にもネットにもたくさん情報が載っています。事前に把握しそういう場所に行かないこと、遅い時間に歩き回らないこと、治安の良い場所にホテルをとること…などに気をつけています。
<野宮レナさん関連情報>
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