活動資金は?
ーー命に関わる作業なのに、「救助犬団体の活動資金」は公金じゃないの?
「私たちは自発的に動いている民間ボランティアですので、自分たちで活動資金を賄うのが基本だと思っております。ただ、近年は大きな災害も増え、活動の範囲も頻度も増し、それに伴い個人のボランティアだけは見合わない大きな責任も伴って参りました。
イベント参加への依頼があった際はご寄付として交通費などの諸費用を含めていただきますが、団体の運営にかかわる費用はまるっと自費です。例えば、令和6年能登半島地震での活動で割れた道路のせいで我々の車が壊れましたが、修理費の20万ももちろん自費でした(痛い!)。
あくまでもボランティアの団体ですので、長く続けられるよう肩ひじ張らずに犬たちと楽しくのんびりと……ですが、万が一に備えて訓練はしっかりとやっていきたいと思っています」
「犬たちに無理をさせないで」←「むしろ犬は…」
ーー救助犬の活動を応援したい!寄付先は?
「ご支援については随時、HDS K9のプロフィールに記載されている公式サイトよりお願いしております。ですが、基本的に私たちが好きで始めた活動ですので、応援のお言葉や、活動内容にご理解いただけるだけで本当に嬉しく思います。
例えば、お住まいの地域にある救助犬団体様や被災地で救助活動をされている方々へのご支援や、私たちに応援のお言葉をいただけるだけでも巡り巡って力になります!」
ーー救助犬さんたち、無理しないでね!
「むしろ、犬たちが嫌がることを無理強いするのは不可能なんです。なので訓練も、”飼い主と行う楽しい遊びの一環”として行われています。10~15分くらい“遊んで”、後は休みます。それをせいぜい2セットくらい。犬は賢いので、それでもちゃんと覚えてくれます。大変なのはそれを毎日少しずつ続けるハンドラーさん(人間)の方かもしれません」
◇ ◇
今回、多くの質問や反響が寄せられたことについて、「少しずつではありますが、救助犬の存在が知られてきているようで嬉しいです」と、 HDS K9 愛知さん。
「ありがたいことに、『災害現場では犬に靴を履かせてあげてほしい』といった、犬たちを気遣ってくださるお声も多くいただきます。状況に合わせて最善と思われる選択をしておりますが、それでも受傷の恐れは払拭できません。
犬たちの安全については、世界中の誰よりも、犬たちと一緒に暮らす家族である私たちが、『怪我をしないで!』と強く願っております。犬たちが無事に活動できるよう、皆さまにも祈っていただけますと幸いです」(「捜索救助犬 HDS K9 愛知」)