未熟児で生まれ必死で生き抜いた子猫 お迎え直後、猫風邪を乗り越え結ばれた信頼の絆「苦労したぶん幸せに」

梨木 香奈 梨木 香奈

「新しい家族。保護猫のイブです。みなさん、よろしくお願いします」

そんなコメントとともにX(旧Twitter)ユーザー・Evemaru00さん(@Evemaru612)は1枚の写真を投稿。そこには、キャットタワーの向こう側からこちらをじっと見つめている黒猫が写っています。

まん丸のお顔とビロードのように美しい被毛をもった1歳6カ月の男の子、イブちゃん。飼い主さんのおうちに迎えられ、新たな猫生を歩み始めました。

未熟児で生まれたイブちゃん

イブちゃんは、元保護猫。2023年6月に保護されたといいます。飼い主さんとは、保護施設で出会いました。

「初めて出会ったとき、イブは膝の上でぐーすかと眠ってくれたのです(笑)。ボランティアの方がイブについていろいろ教えてくれました。未熟児で生まれてすぐ保護し、あまりにも小さかったため、しばらくのあいだ衣装ケースで作った部屋で育てたこと。毎日、衣装ケースを開けるたび生きているか心配したけれど精一杯、生き抜いてきたのだと……」

そして、3匹のきょうだいなかで唯一、里親さんが決まっていないことを知った飼い主さんは「この子をお迎えしよう」と心が決まったといいます。

その後、1週間ほどのトライアル期間を経て、2024年12月2日、飼い主さんのおうちで暮らし始めたイブちゃん。当初は、猫風邪をひいて結膜炎になったこともありましたが通院と投薬により、無事、回復しました。

「病気の治療は大変でしたが、すぐに甘えてくれるようになりスムーズに距離が縮まったように思います。夜、寝るときは毛布の中に入って来て一緒に眠るようになりました。まさに、至福の時ですね」

イブちゃんと飼い主さんは、日を追うごとに信頼の絆を深めていったのです。

飼い主さんを幸せにしてくれたイブちゃん

イブちゃんは、現在1歳6カ月になりました。少しずつそのキャラクターも明らかになっているようです。

「基本的にはのんびりとした子ですが、とても賢いなと思うことがあります。投薬など苦手なことをされそうになるとすぐに察知しますし、おもちゃの隠し場所を探し当てるのも得意です。でも、イタズラをしたり、人間が困るようなことは一切しません。『お利口さんだな』と思います」

イブちゃんに「うちの子になってくれてありがとう」と伝えたいと語る飼い主さん。小さな体で必死に生き抜き、出会ってくれたことに感謝しているといいます。

「生後まもなく命の危機に直面し、苦労をしてきたぶん、これからは我が家で幸せに暮らしてほしいです。毎日、私のほうがたくさんイブから幸せをもらっているように感じています」

イブちゃんと飼い主さん、心を通わせながらともに生きる喜びを分かち合っていくに違いありません。

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