シャーを超えて「カッ! カッ!!」空気砲のような鳴き声で怯えていた猫 たっぷりの愛情を受け、優しさあふれる家族の一員に

梨木 香奈 梨木 香奈

2歳のときに飼い主さんのもとへやってきた元保護猫の「しま」ちゃん。運命的な出会いは、2019年5月4日に開催された譲渡会の場で訪れました。

X(旧Twitter)ユーザー・hanaさん(@hana40710717)は、過去にシャム猫と暮らしていました。その子が老衰のため虹の橋を渡ってからしばらく、新たに猫をお迎えすることは考えられたなかったといいます。

あるとき、猫と暮らすことができる物件に引っ越したことがきっかけとなり、心境に変化が起こりました。

「また猫と暮らしたい気持ちが高まり、譲渡会を訪れました。人懐っこい子や子猫、人間が苦手な子などいろいろな子がいるなか、ふと手を伸ばして触れたのがしまだったのです」

しまちゃんのおおらかで人懐こい雰囲気は、飼い主さんの心を後押しすることに。「この子ならおうちに慣れてくれるかもしれない」と思い、お迎えすることを決意。

話は順調に進み、しまちゃんは晴れて飼い主さんのおうちに迎えられました。

しまちゃんの思いがけない反応

おうちにやって来たしまちゃんは、飼い主さんの予想に反し、不安から警戒する仕草や行動を見せたといいます。

「『シャー』だけでなく『カッ! カッ!!』といった空気砲のような鳴き声をあげるほど怯えた様子で、最初の3日間はごはんも食べてくれませんでした。どうしたものかと考えあぐねていたある日、しまの様子に変化が。ベッドでくつろきながら眠ってくれたのです。その姿を目にしたときのうれしさは今も忘れられません」

飼い主さんが粘り強く見守り、愛情を注ぐなか、しまちゃんはどんどんおうちでの暮らしに慣れていきました。

今、飼い主さんが伝えたいこと

しまちゃんは、今年7歳になりました。

一見、クールに見えますが、ところどころで家族を思う優しさがかいま見えるそうです。

「しまをお迎えして3カ月ほど経ったころ、同じく元保護猫のはるちゃんをお迎えしました。すると、しまは、お姉ちゃんのようにはるちゃんのことを見守ってくれるようになったのです。はるちゃんが無理矢理、自分のベッドに入って来てギュウギュウ詰めの状態になっても嫌がらずそのまま一緒にいてくれます。たまに嘔吐したとき、片付けをする私のことを遠くから申し訳なさそうな表情を浮かべながら見つめる姿が何とも愛おしいです」

ちょっぴり臆病なところのあるしまちゃん。まだ、距離を感じることもありますが、少しずつ、そして確実に関係性が深まっているようです。

「しまなりのペースで距離を縮めてくれています。『うちに来てくれてありがとう。みんなでずっと元気に楽しく過ごそうね』と伝えたいです」

しまちゃんをお迎えして5年。その月日は、しまちゃんと飼い主さんの絆を少しずつ深めていきました。これからも、家族との関係を築きながら、幸せな日々を過ごすことでしょう。

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