明らかになる会社の危機…!思わず声を上げた後継者が挑んだV字回復大作戦
10年で11店舗まで拡大し、神戸を代表するお店になっていく様子を幼いころから見てきたのが…尚邦さんの息子で現社長・剛毅さんです。
実は、先代が築いた業績を落とす不安から家業を継ぐつもりはなく…はじめは広告代理店で働く道を選びました。
しかし、3年ほど働いた時に転機が。コンビニへスイーツを売り出したいという広告主との商談で、あらゆる質問に父から教わったスイーツの知識で答えることができたのだという。
この経験から「やっぱりお菓子が好きだ」と再認識し、33歳でアンリ・シャルパンティエに入社することになりました。
とはいえ社長を目指すつもりはなく、前職の経験を生かし商品プロモーションを担当することに。しかし、会社の売り上げが減少し赤字寸前の経営状況という事実を知ります。新商品や新ブランドの急展開で、採算が取れなくなっていたのです。
追い打ちをかけたのは、社内の経営改革会議。剛毅さんは発言しないつもりでしたが…協力会社に商品を購入させる、新商品を展開したいなど、全員が好き勝手に発言を繰り広げていました。この危機的状況を肌で感じ取った剛毅さんは声を大にして怒りを露にするのです。
支えてくれている従業員、顧客に申し訳が立たないと考え、ついに改革を決意します。
とはいっても、ケーキ作りの経験もなく、会社としてもまだ新人。この苦境を打開したのは、父の「フィナンシェで勝負したい」という言葉でした。こうして、原点であるフィナンシェで再起を図るのです。
剛毅さんは食材の徹底的な見直しを行います。特に力を入れたのが、粉末として大量に使われている「アーモンド」。日本人はアーモンド菓子が好きであるということを踏まえ、価格は高いけれど最も香りが強い品種に変更した結果、生み出された新生フィナンシェは、世界一売れたフィナンシェとしてギネス記録に認定されるほどの大ヒットしたのです。
大ヒットの要因はこれだけではありません。フィナンシェの香りを試す「試香販売」を行ったのです。こうしたインパクトのある販促活動によって、試した客の5~6割が購入したと剛毅さんは語ります。
効率化とは真反対!こだわりの「ひとり屋台」生産とは
そんなアンリ・シャルパンティエの生産現場に潜入!現在100店舗もあるため、毎日大量にケーキを作っていますが、ここでは効率化とは真逆の「ひとり屋台生産」が採用されています。通常、大量生産といえばべルドコンベアでケーキが流れ、分業で作業をしている様子をイメージしますが、この方法では、ひとりの職人がケーキ作りの最初から最後までを請け負うため、細部まで気を配ることができるのです。ちなみに、客の要望に合わせてケーキをカスタマイズすることも。
品質にこだわった製造法、そして腕のあるパティシエが数多く在籍しているからこそ実現できるサービスです。その実力は折り紙付きで、 2023年フランスで開催されたパティシエの世界大会において日本チームが優勝。 そのメンバーもアンリ・シャルパンティエに在籍しているパティシエでした。
次世代の育成にも力を入れており、パティシエを夢見る若者たちへの奨学金制度を導入し、 日本全体のパティシエ技術の向上にも貢献するなど、フィナンシェだけに頼ることなく、より美味しく、より楽しめるスイーツを追い続けています。
番組情報
〇番組名
日経スペシャル もしものマネー道もしマネ
〇内容
『もしもの時』に備えるマネー道!マネー活用バラエティ!
〇放送日時
テレビ大阪 第1~3日曜日 午後2時放送!放送終了後はYouTubeチャンネル、TVerで無料見逃し配信中。
〇番組HP
https://www.tv-osaka.co.jp/ip4/moshimane/
〇もしマネYouTube再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=6Wfd4Gf2l74&list=PLtu-h0BP6Mk-n6KEfGFbhk6dQLJuhYTgU
〇番組TVer
https://tver.jp/series/srxig6d8zn