「今日は父の命日。母から、実家の猫が『今日は仏間にずっといる』とメールが来ました」ーー。そんなコメントとともにXに投稿された1枚の写真が、多くの人の心を揺さぶっています。
写っているのは、仏前の座布団の上で静かに寝そべる「なな」ちゃん(7歳・男の子)。投稿したのは、亡きお父さまの娘、KALEIDOSCOPE(カレイドスコヲプ)さん(@kaleido_tokyo)です。
「父の四十九日までは、毎晩、遺影の前に座っていたそうです。四十九日の後は仏壇の前に。百箇日法要の後からは、ぱたりと座らなくなったそう。神様も仏様も、ぼんやりと手を合わせるくらいの私ですが、こういう話を聞くと、猫には見えているのかな、と思えてしまいます。いつも、父にずっとくっついていたものね」
この投稿には3.4万件を超える“いいね”が寄せられ、「お父さん大好きだったのね」「お父さんがいることを感じてたんでしょうね」「お父さんいるからそこでみていたの。えらい子だね。見送りしたのね」「お父さまのこと、猫なりにずっと大切に見守ってたんだろうな」など、お父さまとななちゃんの強い絆に胸を打たれる声が相次ぎました。
また、「うちの猫もそうでした」「猫さんにはわかるのかもしれませんね」「父が亡くなったとき、じっと亡骸を見ていた犬が突然視線を空に漂わせ、東を向くなり1度吠えました」「うちの子もやはり仏間で母のそばにずっといました。いつもは、父にべったりだったのに」など、同様の体験談も数多く寄せられています。
節目で見せた不思議な行動、家族が感じた深い絆
6月末、お父さまの一周忌法要のため、実家のある山形へ帰省した投稿主さん。その後、自宅へ戻り、しばらくたった7月10日のお父さまの命日に、お母さまからメールが届きました。
「母のメールで、ななが仏間にずっといると知ったときは、驚くと同時に胸がいっぱいになりました。百箇日法要の後から仏間に座らなくなっていたななが、父の命日に再び仏間で過ごしていると聞き、『やっぱり父のことを覚えているのかな』と思いました」
四十九日までは遺影の前、その後は仏壇の前で毎晩過ごし、百箇日法要を境にその行動を見せなくなったというななちゃん。その様子は、その都度、お母さまが写真を撮って投稿主さんへメールで知らせていたそうです。
「家族みんなで『不思議だね』と話しながら、ななも父のことを思っているのかもしれないと感じています。もちろん本当のことはわかりません。ただ、父亡きあと、節目ごとに居場所や行動が変わることもあったので、猫には私たちにはわからない何かを感じ取る力があるのかもしれないと思いました」
病床でも静かに見守り…そばにいた「父の相棒」
ななちゃんは元々、投稿主さんの友人が子猫のころに保護し、ご両親が引き取った保護猫でした。成長するにつれてお父さまの「相棒」のような存在になり、食事の準備や夕食後のブラッシングもお父さまの大切な担当に。お父さまが庭で畑仕事をするときは、ななちゃんがサンルームからその様子を静かに眺めるのが日課でした。
最期まで自宅で過ごすことを希望されていたお父さまの療養中も、ふたりの間には温かな空気が流れていたといいます。
「当初は、なながそばにいることが父の体に障らないか心配もありました。でも、ななはベッドに乗ることはなく、父が苦しそうなときには少し離れた場所から静かに見守るように。それでも父がななに近寄って撫でると、目を細めて気持ち良さそうにしていました。母はその様子を見て、『ななは、わかっているんだよ』と。私もきっとそうだったのだろうと思います」
お父さまの告別式で流すムービーの写真を選んだ際も、お父さまとななちゃんの写真があまりにも多く、完成した動画は猫の写真だらけになってしまったほどでした。
「ななは少し内弁慶な性格ですが、両親にはとても甘えん坊です。父には特にかわいがられ、食事やブラッシングといった世話の時以外にも、父の膝の上に乗ったりなど、毎日の暮らしの中でいつも父のそばにいました。父とななが一緒に写った写真もたくさん残っているので、父を思い出すときには、自然とななの姿も一緒に浮かびます」
言葉は交わせずとも通い合っていた温かな絆は、今も変わらず、ななちゃんの静かな佇まいの中に息づいています。