地域の元ボス猫として暮らしていた「ゴマ」くん(保護時、推定3から5歳)とX(旧Twitter)ユーザー・昇(@noboru_5555)さんが出会ったのは、2021年1月、友人宅の庭に彼が現れるようになったことがきっかけでした。
当初、ゴマくんに興味を持った友人が保護を検討し始めたため、飼い主さんは自身の先住猫「ましろ」ちゃんを譲渡してくれた保護団体に相談。協力を得て、無事に保護することができました。
しかし、友人宅の先住猫との相性が合わないことが判明。熟慮の末、飼い主さんは自身の家でゴマくんをお迎えすることを決めました。
家族としてともに暮らし、ゴマくんの個性を大切に
ゴマくんが飼い主さん宅で暮らし始めた当初、「先住猫のましろと相性が合うかどうかわからなかった」と飼い主さん。
そのため、まずは2週間ほどケージで生活をしてもらう予定でしたが、予想をしていなかったハプニングが起こりました……!
「ゴマはとても力が強く、ケージの天井を外して脱走してしまったのです。幸い、ゴマとましろはすぐに仲良くなったので安心しました」と、パワフルなゴマくんに驚かされたものの、新生活は順調に始まったようです。
飼い主さんの予想を超えた行動力で新しい環境に順応したゴマくん。先住猫のましろちゃんとも打ち解けてくれたため、飼い主さんは、ほっと胸を撫で下ろしたようです。
“家庭内野良猫”としての生活とゴマくんの魅力
ゴマくんは長い間野良猫として生活してきたため、現在でも“家庭内野良猫”として気ままな生活を楽しんでいます。
そのため、ゴマくんの気が乗らないときに飼い主さんが触れようとすると“猫パンチ”が飛んでくることも。また、動物病院に連れて行かれることを察すると、すぐにカーペットの下に潜り込んでしまいます。どうやら、ゴマくんはとても勘が鋭いようですね。
しかし、そんなゴマくんにも飼い主さんを癒やす瞬間があるといいます。
「ご飯のときや何かしてほしいことがあるときは、私のほうを見ながらかわいらしく鳴いてアピールすることも。ましろと仲良く過ごしてくれるなど、毎日、癒やされています。ゴマが家にやって来てから、ましろはとても活発に運動するようになりました」
どうやらゴマくんは、一歩一歩、飼い主さんに歩み寄っている様子。そして、ましろちゃんにも少なからず影響を与えているようですね。
自然体の距離感を大切に…今、飼い主さんが思うこととは?
ゴマくんは、今、推定6から8歳になりました。
飼い主さんによると、ゴマくんはとても警戒心が強く、キャットタワーから外を眺めては、何かを見つけると鳴いて教えてくれるそうです。
そんなゴマくんの性格を理解し、飼い主さんはこれからもゴマくんが安心することができる距離感を保って、接していきたいと語ります。
「ゴマは、野良猫として過酷な環境を生き抜いてきました。これからは落ち着いた生活をしてもらいたいです。今のところ、ゴマに触れたり、抱っこしたりすることは難しいですが、私はそうした気難しいところもゴマの個性だと思っています。今後も、程よい距離感を保ちながら接していきたいです」
ゴマくんは、元ボス猫としての風格を保ちながら、これからさらに飼い主さんやましろちゃんとの絆を深めることでしょう。