今は亡き母と愛犬が庭先でテーブルを囲み、束の間の休息を楽しむ姿が捉えられた写真が、X(旧Twitter)で話題を呼んでいます。
投稿したのは、娘のかこい(@KA_KO_I)さん。写真には、お母さんと愛犬「さくら」ちゃんが写っており、“女子会”とのタイトルがつけられています。
微笑ましい“ふたり”の姿は、4.5万件もの“いいね”を集め、大きな反響を呼びました。
「温かくて愛らしくて優しくて本当に良い写真」
「理想の女子会」
「とてもとてもとても素敵な写真です!」
「椅子に座ってお行儀がいいねぇ。お外で女子会だね」
「かわいい写真。何の話しで盛り上がってんだろー?」
「さくらちゃんはお母様がくれるミカンが大好きだったのでしょうね」
「笑顔になる一枚ですね。亡きお母さんと亡きさくらさんとの女子会トーク一体何を話しているのやらねぇ!! 聞いてみたいですね」
さくらちゃんとお母さんの“女子会”ショットは、多くの人の心を揺さぶったようです。かこいさんに詳しいお話を伺いました。
“女子会”の裏話にほっこり
かこいさんによると、この写真を撮影したのは今から11年前。
2013年11月24日、外で作業をしていたお母さんが、ひと休みしようとテーブルの椅子に腰をかけたときだったそうです。
「母が、みかんの皮をむきはじめたところ、愛犬のさくらがやって来て向かい側の椅子に座ったのです。母が『食べる?』と声をかけると、さくらは大きな声で『ワン!』と返事をしました」
庭先で自然に始まった“ふたり”の「女子会」。
そのかわいらしいやり取りを目にしたかこいさんは、思わず、シャッターを切ったといいます。
「さくらと母は、ときどきこうしてテーブルをはさんで話をしたり、母からさくらがおやつをもらったりすることはありました。さながら女子会のようだったといえるかもしれません。“ふたり”の仲むつまじい光景を見ると、母と娘のようだなと感じることも。心がとても温かくなりました」
さくらちゃんとお母さんが向かい合って座り、和やかな時間を過ごす姿は、まるで親しい友人同士のように見えますね。
さくらちゃんと家族の出会い
さくらちゃんが家族の一員となった背景についても、かこいさんに伺いました。
「我が家には、先住の柴犬『ラブ』が暮らしていました。さくらは、ラブの子どもです。ラブが出産するときは、家族みなで立ち合い、さくらがこの世に誕生する瞬間を見守りました」
「さくらはとても賢く、人間の顔つきや表情などから気持ちを汲み取って、上手に接することができる子。さくらと私は、本当の姉妹のように育ちました。お互いにちょっかいを出し合ったり、喧嘩をしたりしなながらにぎやかな日々を過ごしたのです。さくらは、自分が負けそうになると母の膝上に飛び乗ってよく助けを求めていました」
さくらちゃんは、こうしてかこいさん家族に愛されながらすくすくと成長。特にお母さんとの関係は特別なものだったようです。
「さくらは、私たち家族みなにあふれるような愛情を注いでくれましたが、今思うと、母に一番懐いていたように思います。元気いっぱいだったさくらも、14歳を迎える頃には、体調不良を訴えることが増えて、最後は寝たきりの状態になったのです。母は、ときどきさくらの体を支えるようにして座らせ、外の空気を味わわせてあげていました。その後、さくらは虹の橋へ。母は、その5年後、63歳で亡くなりました」
さくらちゃんとお母さんは相思相愛…家族の絆は永遠
かこいさんの投稿には、次のような言葉も綴られています。
「さくらはみかん大好きで、よく母からもらって、パクパク食べてました。さくらも母のこと大好きでした」
この言葉からも、さくらちゃんとお母さんの特別な絆が伝わります。きっとお空の上でも、家族を見守りながら今も一緒に“女子会”を楽しんでいるに違いありません。