道端でうずくまっていた高齢のサビ猫を保護 病気でたった半年間しか一緒に過ごせなかったけど、幸運をもたらす黒猫との縁を繋いでくれた!

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

宮崎市清武町にある足と靴のお悩み専門店「足晴れ(あっぱれ)」は、機能性靴、歩き方指導、足管理施術(足つぼマッサージ)を通じて身体の不調を改善し、足元から健康をサポートする店。オーナーの山﨑孝文さん(42)、紗弥佳(さやか)さん(45)夫婦は、13年前、道端でうずくまっていたところを保護し、半年間をともに過ごした先代のサビ猫「ラウレア」(メス、推定10歳以上で没)のことを今も忘れていない。

高齢ながら穏やかな性格だったラウレアは初代看板猫を務め、お客さんの間でも人気だった。ラウレアが天国へ旅立ち3ヶ月が経ったころ、夫婦の悲しみを埋めるかのように現れたのが、黒猫のルナ(オス、12歳)だ。ラウレアのあとを継ぎ、2代目看板猫としてルナは施術を受けるお客さんを癒している。先代のラウレアやルナのことについて、山﨑さん夫婦に聞いた。

孝文さん:13年前の夏のある日、たまたま歩いて店に出勤する途中、道路沿いの電信柱の下にサビ猫が行き倒れているのを見つけたんです。店からお水と食べ物を持ってくると、その子はふらふらとついてきたので保護し、その後、病院へ連れていきました。それがラウレア(以下、ラウちゃん)との出会いでした。 

紗弥佳さん:ノミダニがひどく足をけがしていて、体重はわずか1.6キロしかなかったんです。体が小さかったので、てっきり子猫かと思っていたら、獣医さんいわく「歯の状態をみると、おそらく10歳以上だよ」と。当初は子猫なら里親さんを探そうと思っていたのですが、高齢の猫だったことにびっくり。それで私たちの家族に迎えることにしました。健康状態がひどかったので、これからは幸せに生きてほしいとの願いを込め、「ラウレア」(ハワイ語で幸福の意味)と名付けました。

孝文さん:その後、順調に回復し、体重も3キロ目前にまでなったんですよ。ラウちゃんは妻のことが大好きで、夜、よく妻の布団の中で腕枕をして一緒に寝ていました。性格は穏やかでおとなしかったので、店に連れてくるとお客さんから可愛がられ「癒される」と人気でした。

紗弥佳さん:お正月を私の実家で一緒に過ごしたころまでは元気だったのですが、次第に食欲がなくなって…。先生によれば「腎臓に腫瘍ができている」とのこと。手術は年齢的にも体力的にもきついだろうということで、手術して長期入院させるより、通院治療にしてふだんは家で一緒にいてあげよう、ということになりました。ご飯を食べないので毎日のようにこれだったら食べてくれるかなと違うご飯を買いにいくなどして、できることはすべてやったのですが、食欲は戻らず、体はどんどん痩せていき、2月初めに旅立ちました。

孝文さん:亡くなる前日の夜、よくしていたようにラウちゃんは妻の布団の中に入ってきて腕枕をしてもらいました。最後の力をふりしぼって「ありがとう」といいたかったのかもしれません。

紗弥佳さん:私、小学1年のときに拾ったワンちゃんを24歳まで飼っていたことがあるんです。その子が亡くなるときは覚悟もまだできていなくて、ただただ悲しい、もう動物は飼わないという気持ちばかりでした。それから時が経ち、こうしてラウちゃんと巡りあったことで、わずか半年間でしたが、力を尽くしてできることはすべてやり、最期までしっかりと大切な命に寄り添えたように思います。

孝文さん 2人でいっぱい夜通し泣いたよね。ラウちゃんのことをいつまでも忘れないようにとフォトブックを作り、それは今も大切に、店に置いています。 

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