真夏の天体ショー 「ペルセウス座流星群」が極大 今年は3年ぶりの好条件

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3大流星群の1つである「ペルセウス座流星群」がお盆に見頃を迎えます。一番の見頃は「13日午前3時ごろ」。今年は3年ぶりの好条件となるでしょう。観測のポイントなどをまとめました。


「ペルセウス座流星群」とは

ペルセウス座流星群は、毎年8月12日から14日ごろに多くの流星が見られる流星群です。1月の「しぶんぎ座流星群」、12月の「ふたご座流星群」とあわせて、毎年ほぼ安定してみられる3大流星群の一つとされています。

流星(流れ星)は、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒が、地球の大気に飛び込み、高温になって気化したチリの成分が光を放つために起こる現象です。
流星の起源となるチリは、彗星などの天体(母天体)から放出されますが、このチリの粒の集団が流れを作り、まとまって地球の大気に飛び込んできたものが流星群です。

ペルセウス座流星群の母天体は、スイフト・タットル彗星です。 地球は約1年で太陽の回りを一周するため、毎年、特定の流星群が出現します。
流星群自体の活動が最も活発になることや活発になる時期のことを「極大」と呼びます。


今年は3年ぶりの好条件 ベストは「13日午前3時ごろ」

流星群の好条件とは、極大の条件と月の条件、この両方が良い場合です。好条件となる年は、およそ8年に1度訪れ、近年では2021年が該当していました。
2021年と比較すると、今年は極大の条件が最適ではないものの、月の条件は好条件となり、3年ぶりに比較的良い条件での観察が可能となります。

2024年のペルセウス座流星群の活動は、8月12日午後11時ごろに極大となることが予想されています。11日夜~13日夜までの3夜がペルセウス座流星群の観測のチャンスです。
予想極大時刻である12日午後11時ごろは、放射点がまだ低いことから、放射点の高度が高くなる夜明け前に観察条件が最も良くなると考えられます。
極大時刻を4時間ほど過ぎますが、ペルセウス座流星群が活発に活動する期間は数時間継続するため、「13日午前3時ごろ」に最も多くの流星が見られると推測されます。

空の暗い場所での流星数は1時間あたり40個程度が期待されます。
今年は、月が深夜の時間帯までに沈み、12日午後11時以降は月明かりの影響を受けずに見ることが可能となりそうです。※8月12日の東京の月の入りは午後10時13分。


観測のポイント

最も良く見えるタイミングは13日午前3時ごろですが、その前後の11日夜~14日夜明け前までが観測のチャンスです。いずれも午後9時ごろから流星が出現し始め、夜明けに近づくにつれて流星の見られる数が多くなると予想されます。
視力の良い人や、流星観測の熟練者が観察した場合には、一番良いタイミングでなくても多くの流星を観察できることがあります。
お盆休みの方も多い頃だと思いますが、都合の良いタイミングで何度か観測をチャレンジすれば、流れ星が見られるかもしれません。

流星は放射点を中心に、放射状に出現します。放射点付近だけでなく、なるべく空全体を広く見渡すことがポイントです。
また、屋外の暗さに目を慣れさせるために、少なくとも15分くらいは観測を続けてみましょう。
場所はできるだけ街灯など光の影響が少なく、高い建物のない空を広く見渡せる場所がベストです。レジャーシートを敷いて寝転んでみたり、アウトドア用の背もたれつきの椅子に座ったりすると、長時間楽な姿勢で夜空を見上げられます。たくさん観察したい方は寝袋で見るのも良いでしょう。ただ、安全第一で事故に遭わないことが最優先です。子供だけでは行動せず、懐中電灯などライトを忘れずに持参しましょう。虫対策に虫よけスプレーや長袖、長ズボンで挑むのが良さそうです。夜に大騒ぎしないなどマナーも守るようにしましょう。


流れ星を待つ間、惑星にも注目

惑星にも注目です。8月に入り、未明から明け方の空で木星と火星が観測しやすくなってきました。この2つの惑星が、日を追うごとに見える位置が近づき、最接近となるのは8月15日午前0時ごろです。ただ、この時間帯は2つの惑星がまだ低い空に位置するため、見えやすい高度に昇る15日午前2時ごろから夜明け前の午前5時ごろに観察するのが良さそうです。

見た目が白く光る木星は毎年見られますが、赤く光る火星は2年2か月の周期で地球に接近して観測できることから、こちらも注目したい天体ショーです。流れ星を待つ間にぜひ探してみましょう。
夜間の暑さも続きますので、いつでも水分補給ができるように飲み物を準備して、観測に挑んでみてください。

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