「4/20 三重県津市に棄てられていたトイプードルの男の子を引き取りました。
保護主さんは、猫ちゃんがいるためこの子の保護が出来ないとのこと、HUGにやってきました。
すみません、介護や看取りが重なりかなりご報告が遅くなってしまいました。」
三重県津市内で遺棄されたトイプードルの老犬を引き取ったことを、写真とともにMEGUさん(@dogrescuehug_sakurasaku_)がInstagramに報告。そこには、元飼い主が厚紙に書いたメモが写っています。
「この犬は捨て犬 私もかないません
だれかかって下さい かみつくから
気を付けて」
飼っていた犬を「捨て犬」などと書き残した心ない元飼い主のメモに「本当に元飼い主が許せません」「命に責任をもてないなら関わらないで頂きたい」「余りにも身勝手な行動に怒りしかありません」と、怒りのコメントが相次ぎました。投稿主のMEGUさんは、犬の保護活動に取り組む一般社団法人「DogRescueHUG SAKURASAKU」(以下、HUG)代表の塚本恵さん。4月に遺棄された老犬について、お話を聞きました。
保護されたのはトイプードルの老犬 目は白内障、栄養状態が悪く痩せていた
――トイプードルの老犬が保護された時のことを教えてください。
「保護されたのは、3月27日とのこと。コインランドリーの前をうろうろしていたところを保護されたそうです。箱のような厚紙にメモが書いてあり、そのメモがビニール袋に入れられ、首のひもにくくりつけてありました。犬は毛が伸び、毛玉がすごかったようで、病院に事情を話したところ、病院で丸刈りにしてくれたと聞きました」
――HUGにやって来たのは。
「HUG(ハグ)に来たのが4月20日になります。保護主さんは猫がいるため保護ができなくて、病院でそのまま預かってもらい、保護してくれる団体を探したそうです。近くでは、老犬やかみ犬を保護する団体が見つからず…HUGに連絡がきました。話を聞き、あまりにもかわいそうだったので、保護することを決めました」
――元飼い主のメモには「かみつくから 気を付けて」と書いてあったとか。
「目薬をする時だけ怒りますが、他は特に怒ったりかんだりはありません。今はどのボランティアさんにも、なでて~とお腹を見せて転がってますし、抱っこしてーと飛び付いてきます。トリミングも怒らず普通にできました。飼い主が怒ったり、嫌がることをしたりして、雑な扱いをしていたから、飼い主のことを信頼できず、口が出てしまっていたのだと思います」
――保護した後は。
「保護主さんがすぐに警察に連絡をしました。またメディカルチェックでは、特に悪いところはなく、フィラリアも陰性。目は白内障で視力はほぼありません。推定13~15歳、かなり痩せていて栄養状態が悪く、脱毛もありました」
――お名前を付けたそうですね。
「はい。晴れた日の朝陽のように明るい未来になりますようにという願いを込め、ボランティアさんが『晴陽』(はるひ)と名付けてくれました」
――晴陽くんのような老犬を保護することも多々あるのですね。
「活動を始め、今年で12年目となりました。愛知県、豊田市の登録団体になりますので、県の愛護センターから殺処分対象となった老犬や病犬、一般家庭から飼育放棄された犬を引き取り、命をつないでいます。また県外からも引き取りをしています。老犬や病気のある犬はなかなか里親さんが見つからないことが多く、シェルターで終生暮らすことになりますが、シェルターといえど、一般家庭と変わらない環境を作っており、そんな子たちの家族は私たちになりますので、子ども、家族としてここでともに暮らしています。全ての小さな命に桜が咲きますようにと願って、休むことなく今日も活動を続けております」