年間100万円払ったのに、これだと損では? インスタグラムを代行業者にお願いして落胆…インフルエンサーが警鐘「よく見極めて」

太田 真弓 太田 真弓

SNSを運用して、お客を増やしたい…でも、ITに疎いという人を狙う業者も。兵庫県丹波篠山市・丹波市を拠点に地域密着型のインフルエンサーとして情報を発信する岩田みずきさん(@iwata_style)がThreadsで「SNS運用代行」について注意を呼びかけました。 

岩田さんが、地元の岐阜で開催した「リール動画講座」の際、飲食店オーナーさんから、あるSNS運用代行業者の「リール運用代行」についての話を聞いたのがきっかけです。

リール動画とは、Instagramに2020年に登場した短尺動画、専用のタブも設けられています。90秒まで複数の動画を組み合わせることができ、音楽、テロップ、ナレーションで魅力が左右されます。

その相談者は1年契約(月8.5万円)で、計100万円以上払って契約が終了したとのこと。しかし、その動画を確認すると、3ヶ月にわたって打ち合わせを行ったにもかかわらず、同じ素材を使いまわし、店の魅力が伝わりきっておらず。契約終了と同時にデータはアカウントから全て削除する取り決めで、広告と異なり、Instagramでは投稿の蓄積も大事なことを踏まえると非効率と思える内容。また、もし全データを残したい場合は、更に買取料5万8千円を請求されるというものでした。

「金額どうこうではなく、オーナーさんが成果に満足しているならそれはそれで良いと思います。でも、同じような思いをされないように伝えていきたい」と警鐘を鳴らす岩田さんにお話を聞きました。

運用代行は資格が必要ないからこそ…

――今回のエピソードを知った状況は?

私の「リール動画講座」では、まずはじめに緊張感をほぐし楽しんで学んでいただけるよう、自己紹介と「なぜ講座に参加をしたか?」をお話していただく時間をもうけています。

その際に、動画のテイストや費用面に悩みがあることをお伺いしました。

――その費用対効果は?

「再生回数は伸びても、集客には…」と仰っており、年間100万円以上払った満足度は全く得られていない印象でした。

動画のYouTubeの広告みたいなテイストで、お店側が求めているお客様の層に向けた動画では無かったのではないかと。また、私はそのお店でお食事をしたことがあり、お店のこだわりや雰囲気が合っておらず勿体ないなとも感じました。

――「リール動画で同じ素材を何度も使いまわす」といったことはあまりない印象でしょうか?

もちろん、ご依頼された方がコストを抑えたい場合は、素材の使い回しはあるのかもしれません。ですが、SNS運用代行をする側として、目的は【売上】に繋がる発信を心がけるのがモットーなので、使い回しは視聴者も慣れてきてしまいますし、反応も薄くなるのでおすすめしません。

――例えば岩田さんがリール動画を手がける場合はどういった契約パターンが?

1本の動画に撮影費・編集費がかかり、その分お支払いしていただいていますので、データを丸ごとお渡しし、その後はSNS投稿以外でも自由に使用していただいてOKとしています。例えば、同じ素材で別の動画を制作して欲しいという場合は編集費だけいただいています。もしも追加料金が必要な場合でも、トラブルの原因にならないようにお伝えし、見積書等に必ず記載しています。

――こういった動画で大事なことは?

それぞれのお店ならではのこだわり、お人柄、雰囲気などを特徴を打ち出して発信すること。

文字のフォントや大きさ、カラー、アニメーション、BGMなどを駆使することで、ターゲット層の目がとまるようなテイストに統一し、バランスを見て運用するよう尽力しております。

――今回のエピソードに対するお気持ちや、SNS運用代行を考えている方に伝えたいことは?

SNS運用代行の仕事は、資格がいるものではありません。ですので、依頼者がある程度のクオリティや対応を求める場合は、気をつけて選ぶ必要があると感じています。

例えば、過去の運用実績をしっかりと確認し、投稿のクオリティ(技術)金額と見合っているか、どのような成果を出してきたのかを確認した方が良いです。

一番は、ご自身が打ち出したい商品やサービスなど似ているアカウントの実績があると良いかと思います。そして、相談した際に、自社の事業やターゲット層を理解し、的確なアドバイスをしてくれる会社さんを選ぶことをおすすめします。上手いこと言ってくるので見極めが難しいかもしれませんが…。

予算を決めて、追加料金が発生する可能性についてなども金銭面も事前に入念な確認することも大事です。後からトラブルになった時に備えて、契約書をもらい、契約内容をしっかりと確認し、解約条件なども把握しておくと良いと思います。

Instagramは効果的にアピールできるからこそ!?

今回の件に対して
「そういう業者からチラホラDM来ます」
「岐阜の者ですが、数年前から、代行業者の闇のような話を多々聞いてきましたが、最近ひどくなっている気がします」
「兵庫県でお店していますが、そういった系の営業のお電話めちゃくちゃかかってきます」
「全て削除?どうして?その人の仕事をPRしたいっていう気持ちがあってこその運用代行なのに!!!!!そういうビジネスをしている人がいると代行業者全員が嫌な目でみられる」との声もあり、代行業者の増加を実感し、悪徳業者ではないかと感じている人は多いようです。

SNSへの投稿や拡散力が社会に与える影響はかなり大きなもの。キーワードやトレンド、写真にタグ、位置情報など1つの投稿に心動く情報が詰め込まれています。調査(※1)によると、集客・認知拡大・販促面でSNSのなかで効果を感じたとInstagramを挙げる人は48.3%も。

「インスタからのPR効果は高く、予約もコンスタントに入る」「若い世代はSNSを介して予約を行うようになっている」といった声もありました。自分で運用している人が71.2%、外部の委託業者に運用を任せているのは1.1%、専任スタッフに運用をお願いしているのは10.6%。つまり自身で運用できない場合は外部、専用スタッフを雇用するか、既存のスタッフであればしっかり仕事として依頼し、どのようにすれば一番負担が少ないか見極める必要がありそうです。

2020年にリール動画が登場したことを考えると、短尺動画への参入は昨今のもので、広告代理店・専門会社・個人のインフルエンサーなどの依頼先、携わるクリエイターの能力や有名度、スタッフの人数、契約内容によっても料金が変動することも忘れてはいけません。

また、依頼側の「依頼内容」の質も問われます。「いいようにやってくれたら」「お任せで」と伝えても、納得できる内容が完成する可能性は低くなってしまいます。アピールしたい内容をしっかりと考えて伝えること。また先方の提案に途中まで了承していたのに動画を見てから方向転換したり、気が変わったりするのも、コンセプトを統一するのが難しく、良い結果にはつながりづらくなってしまう上、先方からの信頼を失ってしまう可能性があります。

◇ ◇

本来であれば依頼者と代行業者が共に成長していける可能性を感じながらアカウントを育てていくはずが、依頼者に思いやりのない仕事をする業者がいることに驚きました。自分が大切にしているもの、アピールしたいことへの価値観を共有でき、寄り添ってくれる代行業者を探す必要がありますね。

岩田さんはInstagramでご自身の活動とともに、丹波篠山を中心としたグルメ、自然、イベントの情報などを軽快なナレーションとともに積極的に発信中です。

※1 飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ
飲食店におけるSNSの活用状況ついてアンケート調査
調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:393 調査期間:2024年5月15日~2024年5月20日
調査方法:インターネット調査
https://www.inshokuten.com/research/company/

【岩田みずきさん関連情報】
岐阜県関市保育士を4年間務めた後、2017年に兵庫県丹波篠山へ移住し、市職員(観光課)を務め退職。その後、フリーランスとして地域密着型のインフルエンサーの活動をスタート。兵庫県・市役所・商工会・イベント主催者等と連携し、PR動画制作、個人から企業向けの個別SNS相談・スマホ写真/動画講師、様々なイベントMCも務める。
■HP https://iwata-style.com/
■Instagram https://www.instagram.com/iwata_style/
■Threads https://www.threads.net/@iwata_style 

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