「子どもがひとりで保育園に!?」パパの二度寝が招いた大騒動 徒歩10分の距離…危険な“大冒険”に冷や汗ダラダラ

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「夫に送迎を頼んだだけなのに、まさかあんなことになるとは…」

そう語るT子さん(30代・会社員)は、会社員の夫と保育園児の子どもとの3人家族。その日は朝早くからの仕事が入っていたので、早朝に出勤しなければなりませんでした。そこでT子さんは前日、夫に「明日の朝は、あなたが子どもを保育園に送迎してね」と頼んだそうです。子どもにも「明日はパパが送ってくれるよ」と伝え、準備万端!…のはずでした。

さまざまな要因が重なって起きてしまった『事件』

次の日T子さんは、夫に「8時半に登園させてね。よろしく!」と言い残して会社に行きました。夫は返事をしたものの、その日いつもより遅めの出勤時間だったので、気のゆるみから二度寝をしてしまいます。

そこで事件が起きました。子どもが家のドアを開け、ひとりで歩いて保育園に登園してしまったのです!歩いて10分のところにあるとはいえ、途中には車通りのある道や、横断歩道もあります。「ひとりで来ちゃったの!?」と、保育園の先生たちは大騒ぎになってしまいました。

もちろん、T子さんも夫も、保育園から緊急連絡を受けてしまいます。

「お子さんがひとりで登園してますけど、どういうことですか!?」

仕事中のT子さんはビックリして、上司に頭を下げてから保育園にダッシュ! その一方で、夫はなんと、電話を受けたとき、まだ寝ていたそうです…。飛び起きて、大急ぎで保育園に着いた夫。そこには誇らしげに笑う我が子、青ざめた顔の保育園の先生、そして鬼の顔をしたT子さんがいました。

子どもが事故にも遭わず無事だったのが、せめてもの救いでした。T子さんと夫は深く反省して、もう二度と事件が起こらないように、家族間の“報連相”を前よりもしっかりするようになったそうです。

危険な「幼児のひとり歩き」

警察庁が2020(令和2)年に、幼児・児童の交通事故発生状況についてまとめた資料によると、2010(平成22)年から2019(令和元)年までに、交通事故で亡くなった幼児(未就園児・就園児)は322人。そのうち「歩行中」の死亡事故について分析すると、死者のおおよそ3人に1人が「幼児のひとり歩き(保護者が付き添わなかったもの)」によるものでした。
※歩行中で幼児が第1又は第2当事者となった事故による死者174人について、法令違反別に集計したところ、「幼児のひとり歩き」によるものは61人(35.1%)

未就学児がひとりで出歩くのは危ないことです。道路交通法でも「幼児(6歳未満の者)を保護する責任のある者は、交通のひんぱんな道路や踏切、またはその付近の道路で、幼児を遊ばせたり、一人で歩行させてはならない(第14条第3項より抜粋)」と決められています。たとえ歩き慣れた道でも、大人が付き添って注意しておかないと、事故につながることがありますので気を付けなければいけませんね。

【出典】
▽幼児・児童の交通事故発生状況について/警察庁交通局交通企画課
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bunseki/kodomo/020324youjijidou.pdf

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