「事務所の窓が何者かにノックされる。確認すると誰もいない… 弊社の七不思議がついに解明された瞬間」。ある会社の事務所に発生した不思議なできごとの正体が、X(旧Twitter)に投稿されて話題に。“謎”について聞きました。
窓を何度も叩く音が聞こえたのに…
石川県白山市の工作機械メーカー、中村留(なかむらとめ)精密工業の代表、まるさん(@shoogoo0)こと中村匠吾さんに“ノック”が聞こえたのは、4月初めの頃。朝7時ごろにコンコンとガラスを叩く音が聞こえたのだそうです。「鍵が掛かっていて入れない人が窓をノックしているのだと思い、外に出てみると誰もいませんでした」と言います。
その時は、風で木の枝が揺れて窓ガラスに当たった音なのだと気にしないでいたまるさん。しかし、数日後の午前10時頃、窓を何度も叩く音が再び聞こえたので外を出て見てみるものの、やはり誰もいません。
「さすがに何かおかしい」。そう思ったまるさんは、ガラス窓に当たりそうなものを調べましたが、疑わしいものは見つかりませんでした。
さらに、4月末の昼頃、またもや正体不明の“ノック”が。まるさんは息をころしてエントランスの脇から外を見ると、その正体が判明したのです!
社員からも好評!?その犯人とは…
動画に映っていたのは鳥の雉(キジ)。窓に映る自分の姿をくちばしで突っついたり、飛び蹴りしたりしています。ノックに聞こえたのはそれらの音で、まるさんが外を見た時に誰もいなかったのは驚いて隠れてしまったからのようです。
「大変綺麗な鳥がガラスに映った自分に攻撃するかのようにくちばしでガラスを突いたり、体当たりしている姿を発見し、今までノックしていたのは雉君であることが判明しました」
投稿には「入社希望者?」「きび団子が欲しいそうな」「キジもノックせずれば撮られまい」「あの時助けていただいた雉です。まず開けてください。今日は貴社だけにお得な情報を持ってきました」などユーモア感じるコメントが多数寄せられていました。
また、雉が窓に映った自分の姿を攻撃していたことについて、「雉は縄張りを持つ鳥なんで、ガラス窓に映った自分を攻撃してるんやな」「向かいの家の車が黒いせいで、同じことしてた」などの声もありました。
まるさんは寄せられた多くのコメントに対し「雉は多分会社の構内に住んでいる(目撃情報多い)」「壁に映る自分の姿と闘っている可能性」「鮮やかな外見なので雄の雉」などと回答しています。
さて、“ノック”の正体を従業員に伝えたところ「鳥!? 雉!」と驚く反応が。また“ノック”自体に気づいていなかった人に動画を見せると、「愛らしい、特に体当たりしている様子が可愛い」など好評だったそうです。
謎が解けたことについて、まるさんは「コンコンとガラス窓をノックすると『雉君が遊びに来た!』と誰もが分かるようになりましたが、本当に誰かがノックしていても雉君だと思いドアの鍵を開けてもらえないかも!」とユーモアたっぷりに振り返っています。
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中村留精密工業は市街地から白山山麓に向かう鶴来街道沿いに立地。周囲の環境について、「タヌキやアオサギ、イタチなど多くの鳥や動物を目撃しております。会社周辺でもたびたび雉が現れるので営巣をしているのではないかと思います」と語ってくれました。
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