みなさんは、何歳まで働きたいと考えていますか。PGF生命保険株式会社(東京都千代田区)がこのほど実施した「2024年の還暦人(かんれきびと)」に関する調査によると、59歳時点で就労をしている・していた人のうち、4割超が「70歳以降も働き続けたい」と回答し、調査開始以来最も高い結果になりました。今年還暦を迎える人が、長く働きたいと思う理由にはどのようなことがあるのでしょうか。
調査は、今年還暦を迎える全国の1964年生まれの男女2000人を対象として、2024年3月にインターネットで実施されました。
59歳時点で就労をしている・していた1553人に「還暦以降の就労意向」について聞いたところ、「65歳以降も働きたいと思う」は80.8%、「70歳以降も働きたいと思う」は42.7%といずれも高い割合になりました。
「70歳以降も働きたいと思う」と答えた割合を過去調査と比較すると、2022年が36.5%、2023年は39.0%、2024年は42.7%と上昇傾向がみられ、本調査において調査開始以来最も高くなりました。
この結果について同社は、「本格的な人生100年時代を迎え、老後に必要となるお金が増加し、長生きの経済的リスクが高まった結果、生活に困窮しないように働き続けたいと考える人が増えているのではないでしょうか」とコメントしています。
「60歳を過ぎても働きたいと思う」と答えた1332人に、その理由を複数回答可で聞いたところ、「働かないと生活費が不足するから」(56.1%)が最多となったほか、「健康を維持したいから」(47.5%)、「その歳までは元気に働けると思うから」(43.6%)、「人と関わりを持ちたいから」(35.7%)、「趣味やレジャーのためのお金が必要だから」(34.8%)といった回答が上位に挙がりました。
次に、全回答者に対して「現段階の貯蓄金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)」を聞いたところ、「100万円未満」(28.9%)が最多となったものの、「100万~300万円未満」(14.7%)、「500万~1000万円未満」(13.1%)、「1000万~1500万円未満」(9.6%)、「1億円以上」(7.0%)などに回答が分散し、平均は「2782万円」、中央値は「400万円」となりました。
また、「500万円未満」の回答を合わせると50.5%、「2000万円以上」は24.4%となり、これを2023年の調査結果と比較すると、「500万円未満」が8.1pt増加(2023年42.4%)した一方で、「2000万円以上」は8.6ptの下降(2023年33.0%)となりました。
同社は、「貯蓄金額の平均は、昨年までみられた着実な増加傾向から一転、2024年は2018年と同じ水準まで減少しました。止まらない物価上昇や“貯蓄から投資へ”の流れなどが影響しているのかもしれません」と考察しています。
近年、オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺といった特殊詐欺が多様化し、特に高齢者での被害が目立っています。
そこで、「特殊詐欺(オレオレ詐欺、架空料金請求詐欺など)に遭いそうになった経験」について聞いたところ、「ある」は7.8%、「ない」は92.3%となりました。
「遭いそうになったことがある」と答えた割合を居住エリア別にみると、「北海道・東北」(9.8%)が最も高くなったほか、「九州・沖縄」(9.3%)、「中国・四国」(9.2%)などでも高くなっていました。なお、割合が最も低かったエリアは「近畿」で6.6%でした。
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【出典】
▽PGF生命調べ