こじれた夫婦関係…修復か離婚か、どう判断する? 専門家らが考える「一発アウト」のサインとは

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選択肢を提示するのが夫婦カウンセラーの仕事

――この4名の間では、修復と離婚に対する共通認識が見えたのですが、他のカウンセラーさんに相談することで、相談者の選択が変わることもあるのでしょうか?

すみよし:「他のカウンセラーにはこう言われました」と何名かに相談している方もいらっしゃるようです。きっとこの4人の中でもそれぞれ違うと思うので、自分に合う人に相談すればいいと思いますけどね。

高草木:カウンセラーによっては自身の経験をもとに感情移入しすぎる余り「こうした方がいい」と決めつけてしまう方もいるようです。

でも私たちのスタンスというのは、私たちが相談者の選択を決めるわけではないということ。話をよく聞いて「こういう方法もありますよ」と提案して、ご本人に考えてもらうんですよね。

大野:私たちは後悔してほしくないからこそ、ご自分で決めてほしいんですよ。私たちが決めてしまって後から「こんなはずではなかった……」と思われても責任が取れるわけではありませんから。

夫婦カウンセラーはいろいろな案を出す人ではあるけれど、もちろん強制はしませんし、最終的に決めるのはあなたです、とお伝えします。

すみよし:いろいろなケースを知っているので、似たようなケースの場合に「こうした人がいた」「別の方法をとった人もいた」とお伝えする。そのうえで、どれかを選んでもいいし、全く別でもいいし、とにかくやれることは全部やりましょう、という思いです。

高草木:選択肢を並べて、「私(僕)はこういう方向がいい」と決まったら、それに向けて全力でお手伝いをします。

渡辺:カウンセラーの良さはたくさんの事例を知っていることですからね。たくさんの事例を見ているので傾向がわかる。一般論でいうとこうした方がいいかな……という傾向はお伝えしても押し付けたりはしません。

大野:正直、何が正解かというのはご本人が決めることです。たとえば、「離婚してすごく幸せだ」と決めるのも「頑張って再構築して幸せだ」と決めるのもご本人なのです。

とにかく、私たちはご本人を真ん中にして常に寄り添う伴走を心がけている4人です。

夫婦カウンセリングで効果を得やすいのは「素直な人」

――夫婦カウンセリングの効果を得やすい人と、そうでない人の違いについて教えてください。

大野:素直に受け入れてもらえなければ、どんなアドバイスをしても全く変わらないです……。

すみよし:モラハラをする側ってなかなか変わらないですもんね。相手が悪い理由を1時間並べたりして。

渡辺:「でも」「だって」と反論が来ますね。素直な人が一番幸せになる(笑)。

――相手を変えようとする人は難しいのかもしれませんね。どちらかというと、モラハラを受けている人の方がカウンセリングを機に変わりやすいのでしょうか。

すみよし:「変わりたい」と思って自分が変わることができる方ですね。相手が変われば自分が変わると思っている方も多いのですが、順番が逆で、まずは自分が変わらなければ。

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