子ども「シスコーン坊や」を主役に、パパも、姉も妹も笑顔で描かれているのに、ママだけ後ろ向きで顔が見えず…しかもうつむき気味!? この謎めいたイラストについて、SNSでさまざまな考察が沸き起こりました。
「すっぴんだから?」
「ママは片付けして後から席に着くという日本社会の闇…」
「『調理せずそのままシスコーンは食卓に出せます=ママいらずの商品です』みたいな意味?」
「恥ずかしがり」
「朝ご飯の用意しているから」
SNS上では、さまざまな憶測が飛び交っています。
話題になったのは、日清シスコが販売している「シスコーン」のパッケージのイラスト。アメリカのコーンフレークを日本人向けに開発し、1963年に販売を開始したシリアル食品です。今や、手軽においしく簡単に栄養がとれる朝食の定番になっています。
2024年2月にリニューアルして、徐々に謎が高まったこのパッケージについて取材しました。
なぜママだけ、後ろ向きなの?…その意図は?
まず、主役である「シスコーン坊や」は「パパ」と「ママ」、「お姉ちゃん」、妹の「シーちゃん」の5人家族。公式サイト上のキャラクター紹介でもママは後ろ向きになっています。
――シスコーンファミリーとは?
「パッケージデザインを大幅に刷新した2011年2月に誕生した、新しいブランドキャラクターです。それまでも「シスコーン坊や」は商品の顔でしたが、その時初めてファミリーが誕生しました。「シスコーン坊や」とその家族、そして仲間たちも含め「シスコーンファミリー」と呼んでいます」
――なぜママは後ろ向き?
「『どうしてママだけ後ろを向いているんだろう?』『 ママはどんな顔をしているのかな?』などと想像をふくらませて楽しんでいただきたいとの思いから、後ろ向きの姿にデザインしました」
――狙いどおり大きな話題となりました
「はい、今回、メディアの皆さまからお問い合わせをいただいたこともあり、話題になっていると知りました。なお、過去には、SNSでの話題化を狙って、一部商品のパッケージに「ママ」の顔を登場させたこともあります」
なんと!顔出しNGだと思っていた「ママ」の顔、実は過去に登場していたんですね。その商品は、2021年に期間限定で販売されていた「シスコーンBIG」シリーズのいちごミルク味、メープル味、バナナ味の3フレーバーと、コロナ禍でのおうち時間の増加に伴って発売された調理用コーンフレーク「シスコーンクッキングコーンフレーク」の合計4種類です。
気になっていた表情は…にこやか! まわりのシスコーンファミリーとの楽し気なやりとりも聞こえてきそうです。バナナ味だと海辺でパパを見つめ合っている様子に。
なお、かつての紙のボックス型から現在のようなパウチの形態になったのは2017年のこと。保存に便利で小さな子どもでも開封しやすいようにと変更されました。ゴミの減量化にもなり、SDGsにもつながりますね。昔ながらのシスコーンも、時代に合わせてイメージチェンジしてきたことがうかがえます。
日清シスコは「今後もお客さまの声に耳を傾けながら、商品開発やマーケティング活動に励んでまいります」と抱負を教えてくれました。ちなみにママのキャラクター設定は、栄養士の免許を持っており、SNS好きと。今回のSNSでの盛り上がりを受けて、ママはまた顔出しするのかどうか、今後の展開も楽しみですね。
■日清シスコ公式サイト https://www.ciscorn.jp/