高野川と賀茂川の合流地点、「鴨川デルタ」周辺における、京都の二大有名大学の学生たちによる「棲み分け」を可視化したポストが「X」で話題を呼びました。
出町橋がかかる「賀茂川」の岸辺は「同志社領」、河合橋がかかる「高野川」の岸辺は「京大領」と、それぞれの「領地」を図解し、「新入生向け鴨川デルタ攻略マニュアル」という文言を添えて投稿したのは「こち」(@cochi_wan)さんのアカウントです。
こちさんは京都在住のマルチクリエイター・エンジニアで、これまでも「京都市民の私が見てきた鴨川デルタ勢力図」や「京都の三条大橋から見る鴨川等間隔勢力図」といった独自の視点で描かれたユニークな図解イラストがSNSで注目されてきました。
「京大領.同志社領がツボ まさにww」
「同志社領にはカップルがたくさんいるのに京大領にはカップルが少ないので泣いた #知らんけど」
「同社領に京大領って、、、賀茂大橋はグリーニッケ橋?」
投稿を見た人たちからは様々な声が寄せられています。本図表を制作、投稿した経緯をこちさんに聞いてみました。
なぜ「棲み分け」に気がついた…!?
――「デルタ・マニュアル」のアップデート版ですね。
春になり、鴨川デルタで新入生をよく見かけるようになったことが制作のきっかけです。新入生が鴨川デルタで過ごす上で役に立つ情報をまとめることで、より鴨川に親しんでもらえればと思い、情報をまとめました。
――「ちなみに同志社生と京大生どちらに話を聞いても『向こう岸はなんか居心地が悪い』って言ってたから鴨川デルタの縦中央にベルリンの壁みたいなのは実在するっぽい」とリプライでおっしゃっていました。
「棲み分け」については、同志社大生と京大生それぞれと何気ない会話をした中で気づきました。
「両大学がそれぞれ『縄張り』をもっている」
――「棲み分け」に気づいた時のお気持ちは?
お互いが対岸を相手側の領土と認識しているのが印象的で、両大学がそれぞれ「縄張り」をもっていることがデルタにおける生態系のようで趣深いな、と思いました。
――反響への感想は。
まず届いてほしかった新入生の方々からのリアクションが嬉しかったです。また、上回生の方が新入生へ届けようと拡散してくださったり、京都を離れたOBの方が学生時代を懐かしがっている様子も見られ、作って良かったな、と思っています。
小説『四畳半タイムマシンブルース』原案の上田誠先生の所にまで…!
「それと、この図を作るにあたって影響を受けた小説『四畳半タイムマシンブルース』原案の上田誠先生の所にまで届き感激しました」と、自身のポストの反響が憧れの人にまで届いたことを喜ぶこちさん。
今後の展望は?
さらに今後、作成してみたい「マニュアル」もしくは「勢力図」はありますか?とお聞きすると「これまでにデルタ・三条・四条の鴨川勢力図を制作してきました。今春かどうかは分かりませんが、間にある丸太町鴨川勢力図なども作り上げ、いつかデルタ~四条にかけて鴨川を勢力図で繋げることが個人的な目標です!」(こちさん)と大いなる展望を語っています。