日本の刃物のこと、どれだけ知っていますか―。世界一の切れ味とされる国産刃物とそれを生み出す各地の職人技をアピールする初のイベントが14日、岡山市北区北長瀬表町のハッシュタグ岡山で開かれる。「五感で感じる日本の文化」と銘打ち、匠(たくみ)による実演やパフォーマンス、体験企画などを繰り広げる。
職人の減少や材料の調達難などにさらされている伝統産業を次代に残すため、年齢や職業にかかわらず多くの人に親しんでもらおうと、建築金物や包丁を扱う岡山市の企業が企画した。
堺市から著名な彫金師・窪田美知子さんが来場。アートとして近年人気が高く、包丁の腹に花や竜を彫る彫金、名前や文字を刻む「銘切(めいきり)」を披露する。新潟県三条市からは日本一の玄翁(げんのう)鍛冶職人として知られ、かんなも手がける道心斎(どうしんさい)正行(まさつら)さんが訪れ、実演しながら製品を紹介する。
岡山からは、かんなでヒノキを極限まで薄く削る大会で女性部門日本一を2度獲得した市川仁美さん、殺陣師の大岩主弥さんが、それぞれパフォーマンスする。
殺陣は午前11時、午後1時、同3時から各回約30分で、見学者も参加できる企画を用意する。かんな削り、研ぎ具合の異なる包丁で切った果物の食べ比べ、ヒノキのかんなくずを敷き詰めた子ども用プールは随時体験できる。
各地の有名メーカーや鍛冶職人が手がけた包丁や大工道具の展示販売もある。
午前9時~午後5時。入場、体験無料。問い合わせは主催の市川金物(086―224―8077)。