「『ハンバーガーメニュー』と言われるより、かえって分かりやすいかもしれない」。X(旧Twitter)で、オジョンボンXさん(@OjohmbonX)が投稿した写真が話題です。
「タイムアウトしました。
左上の「三」からログアウトをして、
再度ログインをお試しください。」
写真に写っていたのは、リユースショップとしておなじみの「BOOKOFF(ブックオフ)」公式アプリ画面。IT用語を知っている人にとって「三とは?」となるかもしれません。
右上か左上に配置されている三本の均等の長さの棒が並ぶアイコンは、「ハンバーガーメニュー」と呼ばれ、スマホやPCのアプリやサイトで表示されるナビゲーションメニューのこと。このアイコンをタッチ(タップ)すると、情報やメニュー項目が展開される仕組みです。
この仕様にX民が続々と反応し、460万回以上表示され大きな反響を呼んでいます。
「『正しいか』より『伝わるか』が大事なんでしょうね」
「ハンバーガーメニューっていうのはじめて知りました」
「割と知識経験が必要なUIだよなぁ」
「利用者のリテラシーにあわせてる感じが好感持てますね」
「横文字より、こういう分かりやすさ大事ですね!」
「ナイスな発案者がいるなw」
「≡(ごうどう)で変換してもよきですね」
オジョンボンXさんによると、アプリを久々に起動したタイミングでこのポップアップが出てきたのだとか。おもわず「“三”って」と笑ってしまったそう。アプリは主に支払い時のクーポンやポイント利用、ネット注文で活用しているそうです。
そこで、この「三」について、ブックオフグループホールディングス株式会社(神奈川県相模原市)にお尋ねしてみると「Xでの話題、確認しておりました」とのお返事が!さっそく、広報の小湊貴治さんにいろいろと聞きました。
新人スタッフに伝えていたのが…
――この度のオジョンボンXさんの投稿をご存知だったそうですね。
社内でも、家族や友人、スタッフから「バズってますよ」と知らされて気づいたというケースを多く耳にしました。自分で気づくよりも先に周囲から知らされる、という状況がSNSの拡散効果を物語っており、影響の広さを実感した点でもあります。
リプライのコメントで一番ハッとさせられたのは「≡(ごうどう)を使ったほうが横棒の長さが同じになる」というものでした。数学記号の「ごうどう」は初めて知りました。もし知っていれば、こちらを採用していたかもしれません。
他には「ハンバーガーメニューと呼ぶのを初めて知った」というコメントもあり、やはり正式名称よりも伝わる表現に徹したほうが良いのだという再確認にもなりました。
――どういった経緯で「三」と表記することに?
ブックオフ公式アプリは2018年6月にリリースし、当社として初めてのスマートフォン向けアプリ開発ということもあり、導入当初は使い勝手や画面設計など手探りで進めていました。
今回話題になったポップアップは、当初は「ログインが無効です」という表示でした。ただ、その後の対応に悩んだお客様から、当社のコールセンターにも定期的にお問合せやご意見をいただいておりました。
――当初は表示が異なっていたのですね。
そこで、文言の改善を考えるにあたり、最初の案は「ハンバーガーメニューから…」というものでした。しかし社内のメンバーに聞いてみると、あの記号の呼称が「ハンバーガーメニュー」であることを知ったのは入社後、という声がほとんどでした。
コールセンターで新人スタッフに教える時には「三みたいなマーク」と伝えており、新人スタッフでもわかる表現=どんなお客様にも伝わる表現につながるのではないか、と。やや思いつき感が過ぎるところはありましたが、この表現に変更しました。
――なるほど!そんな裏話があったのですね。アプリでは、どういったタイミングで「タイムアウト」に?
主に、お客様が久しぶりにアプリを開かれた時に発生する事象です。通常、アプリを開かれた際には以前の情報をもとに自動的にログインがおこなわれます。しばらくアプリを利用されていないとログイン情報が途切れ、そこでアプリを起動すると自動的にログインが試されるものの進むことなく時間切れになります。「タイムアウトしてログアウトされたので、改めてログインしてください」という状態になるわけです。
――他に「三」の表記が出るポップアップは?
他にはございません。このポップアップだけです。
――アプリのおすすめの活用方法を教えてください。
会員証アプリとしてポイントを貯めて使えるというのはよく知られているかと思います。そのうえで、よく行く店舗をお気に入り登録しておくと定期的にクーポンが配信されますので、忘れずに登録しておくことをおすすめします。
ほかにも、右下に黄色いバナーが出ている「スタンプカード」では、アプリをいろいろ使うだけでスタンプが貯まり、クーポンに引き換えができます。たとえば来店時に店頭に設置してあるQRコードをスタンプカードのチェックインボタンで読みこむと1スタンプ貯まります。
ーー買わずとも増えるのはうれしいですね、ほかに知っておきたい便利なサービスは?
商品検索の機能では、欲しい商品を最寄りの店舗に取り寄せる「店舗受取サービス」が送料無料でご利用できます。110円の本一冊でも、そのままの金額で受け取ることができます。
また、買取では「キャッシュレス買取」という機能があり、店頭で売りたい商品を預けて受付を済ませるだけで、買取代金がアプリに入金されるというものです。査定結果を待つ必要はなく、待ち時間を自由に使え、お客様にとって大変便利な機能になりますので、ぜひ活用してみてください。
◇ ◇
投稿主のオジョンボンXさんは、「『≡(合同記号)の方がいいんじゃないか』というコメントがあり、確かにそっちの方が違和感ないなとも思いましたが「三」の方がかわいいのでそのまま続けて欲しい気もします」と話しています。
ユーザーにとっては、わかりやすく操作しやすいことが一番。漢字の「三」を使った大胆さとユーモアも印象的です。現在、同アプリは、登録会員数700万人を超えて人気の存在に。これも同企業がユーザーの声を大切にしながら、開発とアップデートを重ねてきたからですね。
■オジョンボンさんX(旧Twitter) https://twitter.com/OjohmbonX
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