みなさんは、「現在の所得」に満足していますか。全国の18~59歳の男女500人に聞いたところ、およそ3人に1人が「不満だが副業はできない・していない」と回答しました。これを世帯年収別にみると、世帯年収が「500万円以下」の世帯が4割を超えているのに対し、「1001万円以上」の世帯では2割弱であることが分かりました。
パフォーマンステクノロジーネットワーク『afb(アフィビー)』の開発運用を行う株式会社フォーイット(東京都渋谷区)が、2023年10月にインターネットで実施した調査です。
調査は、「現在の所得に満足していますか」という質問に対して、「本業だけで満足している」「副業をしていて満足している」「不満なので副業をしようと思っている」「不満だが副業はできない・していない」「副業もしているが不満」の5つの選択肢の中から回答を選んでもらいました。
その結果、「本業だけで満足している」(28.8%)と「副業をしていて満足している」(9.2%)を合算した「満足派」は38.0%でした。一方、「不満だが副業はできない・していない」(34.6%)と「不満なので副業をしようと思っている」(17.2%)、「副業もしているが不満」(10.2%)を合算した「不満派」は62.0%と6割を超えています。
男女別に最も差が大きかった回答をみると、「不満だが副業はできない・していない」で、男性の29.2%に対して女性は40.0%となり、10pt以上の差が生まれました。
なお、厚生労働省の「2022年(令和4年)賃金構造基本統計調査」(※1)によると、2022年の男性の平均賃金を100とした場合、女性の平均賃金は75.7と約25pt低いことが示されています。
その理由の一つとして、総務省統計局が発表しているデータ(※2)によると、共働き世帯における家事関連の週平均時間は、夫が1時間55分であるのに対し、妻は6時間33分という結果となり、数年前と比較すると男女差は縮小したものの、未だ女性のほうが家事関連に割く時間が多いことから、副業に充てる時間を確保することが難しいと考える方が一定数いることがうかがえました。
また、年代別でみると、「本業だけで満足している」と回答した割合は、年代が上がるにつれて多くなる結果になりました。その一方で、「不満だが副業はできない・していない」に注目すると、「20代」と「30代」が20%台だったのに対して、40代以降では40%以上と大幅に増加していました。
この結果について同社は、「現在では働き方の多様化によって副業という文化が広く浸透しつつありますが、副業が一般的ではなかった時代で長く働いてきた世代にとっては、たとえ所得に不満があっても副業を始めることにさまざまなハードルがある現状が伺えます」と分析しています。
さらに、世帯年収別でみると、「不満だが副業はできない・していない」と回答した割合は、世帯年収「~500万円」で42.2%、「500万~1000万円」で31.6%、「1001万円~」で19.8%と、世帯年収が低いほど多くなっており、収入による明確な差がついていることが分かりました。
他方、「不満なので副業をしようと思っている」(~500万円:16.9%・500万~1000万円:18.6%・1001万円~:15.1%)と回答した割合は、収入による差があまりみられず、世帯年収の高低にかかわらず現状に不満を持ち副業を考えている人が一定数いることがうかがえたそうです。
(※1)「2022年(令和4年)賃金構造基本統計調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/dl/01.pdf
(※2)「我が国における家事関連時間の男女の差」
https://www.stat.go.jp/info/today/pdf/190.pdf
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【出典】
▽現在の「所得」の満足度調査実施!本業だけで満足している人は◯%!
https://www.afi-b.com/beginner/archives/tsushin/14204/