恋愛には何かと「お金」がかかるものですが、最もお金を使っている都道府県はどこなのでしょうか。マッチングアプリ『Omiai』を手掛ける株式会社Omiai（東京都渋谷区）は、20～39歳の社会人の未婚男女2795人を対象に、”恋”のお財布事情について調査したところ、ダントツで「静岡県」が1位になりました。また、1カ月間の恋愛にかかる費用は、全国平均1万3000円ほどだったことが分かったそうです。
調査は、「Omiai Report：恋愛・恋活に関する費用ついてのアンケート」と題して、2023年5月にインターネットで実施されました。
同調査で使われている「恋愛エンゲル係数」とは、Omiai Reportが独自に定義した指標で、恋愛にかかる費用を生活費全体（家賃や食事等。恋愛費用含む）で割って算出したものです。調査の結果、恋愛エンゲル係数は14.1％（男性13.3％、女性15.0％）となりました。
一般的な意味での「エンゲル係数（家計の消費支出に占める食費の割合）」は、総務省の家計調査によると2021年の単身世帯で24.8％となっています。調査対象や方法が異なるので単純に比較はできませんが、未婚者の多くが恋愛に関心をもって日々やりくりしている様子がうかがえたといいます。
また、1カ月間の恋愛にかかる平均費用は、男性13180 円、女性13778 円とほぼ同額でした。内訳を見てみると、「身だしなみを整える費用」が、男性は5594円、女性は8481円となり、一番大きな差がついた一方で、「デート費用」は男性が5594円、女性が4753円と、若干男性が多く出す傾向があることが見て取れました。
男女ともに恋愛エンゲル係数は決して低くないことが分かりましたが、昨年来の物価上昇が恋愛にかかる費用に影響しているのでしょうか。調査の結果、物価が上昇する前と比較して、恋愛にかかる費用は「同じ」が62.4％、「減った」が19.5％、「増えた」が18.1％となり、物価上昇は恋愛活動に大きな影響はないことが分かりました。
続いて、恋愛エンゲル係数を都道府県別に見てみると、最も高かった県は「静岡県」でダントツの1位で24.2％、次いで2位は「大分県」で19.5％でした。静岡県は「身だしなみを整える費用」の割合が47都道府県の中でもっとも高く、平均7087円を大きく上回る12265円もかけている、というのが1位の理由だそうです。また、「デート費用」の平均5428円に対して、9880円の「神奈川県」（9位）、9349円の「鹿児島県」（3位）もトップ10にランクインしたほか、「生活費全体」の平均95421円のところ、77447円ともっとも小さかった「徳島県」も8位にランクインしました。
逆に、恋愛エンゲル係数が低い県は、「身だしなみを整える費用」が4917円、「デート費用」が3052円と小さかった「長野県」が8.0％でワースト1位となり、「岩手県」が9.8％で続きました。さらに、意外にも首都圏の「東京都」（10.1％でワースト3位）は「デート費」が2936円、千葉県（11.5％でワースト9位）は「身だしなみを整える費用」が5913円と小さいことが要因で、それぞれワースト10にランクインする結果に。
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調査を行った同社は、「同じ首都圏でも神奈川県は恋愛エンゲル係数が高い県9位であることをふまえると、東京都、千葉県はコスパよく恋愛活動する傾向があるのかもしれません」と分析。また、「通常のエンゲル係数（食費の割合）は都市部で高くなる傾向がありますが、恋愛に関しては当てはまらないことも分かりました」と述べています。
