東京の老舗・近江屋洋菓子店が能登半島地震のチャリティバッグを企画 デザインと作成は石川県の企業・個人から募集

渡辺 陽 渡辺 陽

能登半島地震で被災した人や町の様子を見ると心が痛みます。東京の老舗洋菓子店「神田近江屋洋菓子店」(@omiyayogashiten)は、石川県を応援するために、ある企画を考え、Xに投稿しました。

「能登半島地震により犠牲となられた方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 
近江屋洋菓子店ができることを模索し、
チャリティバッグを作成させていただき、全ての売り上げを義援金として寄付させていただければと思います。

つきましては、
・石川県所在地でチャリティバックを作成できる会社
・石川県在住もしくは出身でデザインしていただける方を

募集させていただきます。

経済を止めないことも重要と考えていますので、作成にかかる諸経費は各会社様に適正にお支払いさせて頂きます。
弊社にてかかる諸費用はいただきませんのでご安心ください。

こちらのチャリティエコバッグの全ての売上は能登半島地震の義援金として寄付させていただきます。販売時期はまだ未定ですが、決まり次第順次報告させていただきます。店舗販売だけでなく、郵送にも対応予定です。

依然として予断を許さない状況が続いていますが、被災地域のみなさまの安全確保、そして一日も早い復旧・復興を衷心よりお祈り申し上げます。

近江屋洋菓子店」

投稿を見た人たちからは、

「素敵な取り組みですね。発売時には購入させていただきます!」

「デザインと作成を石川県の方々に依頼するという、とても素晴らしい取り組みに感動しました」

「現場に行かなくても出来る支援があることの実例で、素敵なことだと思います。応援させて頂きます」

など多くのコメントが寄せられました。

近江屋洋菓子店の担当者に話を聞きました。

ーーなぜチャリティバッグを作成をしようと思われましたか。

「募金ではなくチャリティバッグにしたのは、被災地では工場が無事でも、生地など原料がキャンセルされて余っていると聞いたからです。それでは売り上げとして計上されないのでとても困ります。そうした予定されていた原料を使えるものはなんだろうと思い、バッグという形にして、原料や工場の稼働問題などを少しでも解消できるように全ての過程を石川県内でできるようこのような形で発表しました」

ーーバッグとお菓子のコラボはしないのですか。

「バッグの中にお菓子を入れて販売するということも考えていますが、全国各地に郵送でも販売する予定なので、どうしても賞味期限があるものは問題が起こりやすく、リスクヘッジのためにバッグの販売という形にしました。まだ予定ですが、店舗販売分はお菓子を入れて販売しようという計画もございます」

ーー賛同した石川県内の企業や個人は何件くらいありましたか。

「個人、会社様含めて20名ほどお声をあげていただきました」

ーー工程ごとにものすごく細分化されたのですね。

「今は、生地の原料や作成は中国などの海外製品が多いです。しかし、チャリティということで全ての過程を石川県にこだわり、細分化し製造をお願いしております。石川県は今回作成予定の合繊の主な産地でもあります」

ーー募金はどちらにされる予定でしょうか。

「金額次第になりますが、赤十字などのしっかりした団体にお願いするか、ある程度集まるようでしたら直接、県の方にお預けするという形にしようと計画しております。販売は仮ですが2月1日を予定しています」

その後、チャリティバッグのデザイン、製作会社が決定し、一次加工から配送まで、全ての過程を石川県の企業や個人に依頼したという。

1 デザイン... 金沢
2 繊維 ( 糸 ) 作成 ... 中能登
3 生地作成 ... 金沢
4 生地染色 ... 小松
5 バッグ縫製 ... 小松
6 デザイン印刷 ... 金沢
7 配送作業... 野々市

募金と経済の復興の同時進行。近江屋洋菓子店の取り組みをぜひ応援したいですね。

【近江屋洋菓子店】
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-4
Tel.03-3251-1088
Fax.03-3251-5815
月~土 9:00 ~ 19:00
日祭日 10:00 ~ 17:30
年中無休

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